幽かな恋人
この世とあの世の間で、愛に引き裂かれる私――。ある夕暮れ、雨宿りをした喫茶店のマスターは美しい男だった。彼の不思議な雰囲気に惹かれ、それから雨の日のたびに店を訪れてしまう。新婚の身だっていうのに、いけないわ。夫を永遠に愛するって誓ったのに、ああ、でもついに彼と結ばれてしまった――!なぜかしら? 最近なんだか体調がすぐれない。夫は私を気遣ってくれる。もったいないほど優しい人。でも、今日は雨が降っているのよ。無性に彼に会いたい――。夫を裏切り、家を飛び出そうとした私は、しかし玄関で“あるもの”を見て踏みとどまった。そして夫から教えられた、あの喫茶店の真実。彼はけっして愛してはいけない人だった。
昔の恋人との再会が3人の運命を変える――週末になると夫は決まって出張にでる。帰ってくるときには香水のにおいをつけている…それでも、私は何も言えない。だって、私も1年前は彼の愛人のひとりだったし5人目の妻なのよ――だから私もひとりで家を空けるのよそれが私にできる唯一の反撥だから……まさかそこで目の前のダイヤモンドに目がくらみ別れてしまった彼と会うなんて……交錯する3人の運命はいったいどうなるのか?彼女たちに幸せは訪れるのか……
結婚して4年。優しい夫には不満はないけれど、私、幸せじゃない……久しぶりのクラス会に出席すれば、仲の良かった友達たちは子供の自慢話ばかり。それどころか「子供は何人いるの?」「まだできないの?」なんて子供のいない私には行き場のない悔しさがこみ上げて涙がでそうになった――ホルモン注射に排卵誘発剤。不妊治療もやれるだけやっているわ。それなのに、一生赤ちゃんを抱けないまま終わるかもしれない……夫も会社では肩身の狭い思いをしている――そしてある日、待望の妊娠が!これですべてがうまくいくと思っていたら……まさかの想像妊娠……でも、こんなこと誰にも言えないわ!もう子供をどこからか手に入れるしかないわ!!!
いらない子
あの子はきっと私のことを恨んでいるのよ……夫は単身赴任で、私は一人、狭い団地の中で、小学生の春美とようやく幼稚園に通い出す2番目の花枝、そしてまだおむつのとれない大介の三人の子育てに追われ息の詰まるような生活を送っている。誰にも頼れないイライラと子育てのストレスで、いけないとは思いつつも、いつも要領の悪い花枝に当たってしまう。ある日、まとわりつく花枝を追い払った拍子に事故が!打ち所が悪く花枝は死んでしまった……それから不可思議なことが私の周りで次々と…きっとあの子の霊の仕業なのね? 私を恨んでいるのね――
無念の曲がり道
障害物が何もないのになぜあの道は曲がっているの……夏休みに旅行で北海道へ来た私と恋人の淳也。さっそく今夜泊まる予定のユースホステルにチェックインするため、レンタカーで「さすがは北海道!」というまっすぐな一本道を快調に進んでいった。トンネルを抜ければ目と鼻の先、という時にクルマの目の前に少女が飛び込んできた!!!しかし、その少女はクルマの中にいる私たちの間をすり抜けていった……まさか、ふたりが見たのは少女の幽霊!?ホテルについてからも少女の霊がふたりを襲う……ふたりの泊まるホテルの前には何の障害物のないのに極端にカーブした道がある。そこには、かつて慰安婦としてきた少女たちが首を吊った大きな木が植えられていたという――
女郎蜘蛛の館
摩耶夕湖が描く珠玉のエロティックホラーかつて弟と人間として許されざる“タブー”を犯そうとし、逃げるように家を離れた――まさか可愛い私の弟が沢に転落するなんて…信じられない。しかも遺体は白骨化して首がなったなんて……弟の遺留品を受け取りに弟が泊まっていた旅館へと向かうとその旅館は曰く付きの旅館。約80年前にも美少年の首切り殺人事件があったという。そして古くから伝わる伝説になぞらえて女郎蜘蛛の館と呼ばれていた……「深山幽谷に 女の妖(あやかし)あり旅の男子を惑わして 精を吸い 身を喰らふこれを女郎蜘蛛(じょろうぐも)の怪(もののけ)といふ」~『伊豆の民間伝承』~
彼氏の“アノ”性癖のせいでひとりの女性が堕ちていく……私はデパートの案内係。四六時中他人の目に晒されていつもニコニコしてなければならいの。もうストレスは溜まりまくりッ!だけど、結婚を考えている本命の彼氏とはデートできるしシ・ア・ワ・セ♪心配なのは彼が、野外セッ○スとカーセッ○スが何より大好きなこと。これが私の堕ちていくきっかけになるなんて……なんで会社の上司に見られてしまうのオォォォォォォ!
憧れていたあの男の子はどこに行ってしまったのか!ふいに届いた小学校の同窓会のはがき。そのはがきを手にしたとき思い出したのはハーメルンの笛吹き役をしていた男の子。でも、名前が思い出せない……。それ以来、ことあるごとに気になるのはなぜ?あの男の子はいったい私の何?その答えがわかったとき、新たな運命が動き出す――
「一緒に死のうと思った……」マンションの一室の床下から発見された男の死体のそばにいたひとりの女が発した言葉――ふたりは大学時代に出会い、次第に深い仲となった。男は女を、自分の理想の女性に教育しようとし、女もそれに応えようとしていた……しかし現実の世界はそんなに甘くなかった……
結婚式当日に母から届いた小包には……母ひとり、娘ひとりの生活は、小学生の娘には金銭的にも母のぬくもりも十分に感じることはできなかった…それゆえさしたる理由もなく、母に、社会に反抗していった――「私の不幸は、母がゆきづりの男との間にできた自分を産んだことからはじまったのだ」高校を中退し、ひとりで家を飛び出した。そして東京で見初められた男性との結婚が決まる――教えていなかったはずの母から手紙とともに手作りのウエディング・ドレスが入っていた……
手に入れた念願のスイートホーム。そこは……7年前、義父の家業を継ぐための夫の脱サラに合わせて一等地に新築した二世帯御殿。大型の外車もゆったり2台おけるし、広い庭――すべてが希望にあふれていた…しかしそれは幻想だったのかもしれない…何かが違う―と思い始めてもう3年…さまざまなトラブルが降りかかってくる…原因はいったいなんなの!!!!
外資系大手企業のキャリアウーマンの正体は淫乱痴女!?「毎晩、ホストクラブに入り浸っている…」「男三人をホテルにお持ち帰りしている…」なんて噂が、男性社員の間で囁かれている。でも、そんな噂をいちいち気にするほどバカじゃないの。だって本当は、伝言ダイヤルで呼び出した全員初対面の見知らぬ者通しの4Pだから♪牡の本能むき出しで襲い掛かる3人に滅茶苦茶にされるのがカ・イ・カ・ン♪そして止められないのが部下たちがいる目の前でするゴルフボールオ●ニーと新人OLの淫乱調教♪♪2つの快楽を知ったらもうノーマルになんて戻れない!!