泥酔彼女

ストレスフリーなラブコメ

泥酔彼女 ぽんこつわーくす 加川壱互 串木野たんぼ
六文銭
六文銭

芸能事務所のマネージャーを姉にもつ主人公。 そこに所属する女性の1人が、酒飲みにやってくるという話。 年上女性×年下男性。 大きなくくりではそうなのですが、女性のほうが大酒飲みでウザ絡みをしてくるというのが本作の設定。 そして、ラノベ原作ではもはや様式美の、第3者の幼馴染がそのシチュエーションにヤキモキすると言った感じ。 年上のお姉さんが大酒飲みで泥酔がてら絡んでくるなんて、現実ならワンチャン期待しちゃうものですが、そこもラノベの主人公。 謎の貞操観念で、この状況でも何も起きない。 ひたすらダベって、たまにイチャコラして、それに嫉妬したりなんやりしするも、関係性にあまり進展はしない。 だが、それがいい!不思議とそれがいいのです。 この何も起きないヌルくて、ゆるい展開が、無駄にドギマギしなくて逆に良いのです。 ストレスフリーにペラペラと読める。 また、男女であっても上記のような関係が続くのって、今っぽい関係性の作品だなと思います。 ラブコメ作品ですが、ラブは少な目、というか主人公が安定の鈍感系なのであまり全面にでないのも個人的には良かったです。

ザコ姫さまは生きのびたい!~処刑の危機は、姫プレイで乗り切ります~

姫プレイで逃げ切ります!

ザコ姫さまは生きのびたい!~処刑の危機は、姫プレイで乗り切ります~ おみおみ 木場健介 焦田シューマイ
ゆゆゆ
ゆゆゆ

いや、あなたお姫さんだから、姫プレイっていうか、姫だよ!姫としての振る舞いだよ!! と思わず作中にツッコミをしてしまった。 なろうテイストの副題&転生系なので少し忌避したものの、「やり直し姫は夫と恋したい」と似たタイトルに惹かれて読んだら、絵もよし話の展開もよし、楽しめる漫画だった。 姫なのに姫プを思いつくのを始めとして、主人公はものすごく真面目にあれこれするものの、元の女子高生による影響かちょっとズレている。 そこがまた、おもしろい。 あらすじは以下のような内容。 最大手ガチ攻略ギルドのギルマスを務めるほど廃ゲーマーの女子高生が、廃になっていたゲームの世界のお姫様へ転生! 辛くも生まれ変わりと気づいたのは、処刑される3年前のこと。 現在の状態はレベル1のザコお姫様。 そしてお姫様といっても、蝶よ花よとされた姫でなく、蛮族姫と蔑まれ嫌われ、周囲の人も近寄らない第三皇女。 嫌われすぎて毒を飲まされても負けない! なんとか生き残るため、シナリオをねじ伏せるくらい強くなろうと決意し、思いついた方法が「姫プレイ」?! あらすじ、ここまで。 転生モノだけど、なろう等Web公開作品ではなく、焦田シューマイさんによる原作書き下ろしとのこと。 おみおみさんによる作画がとてもきれいで、キャラクターもかわいい&かっこいい。 主人公セスリアの可憐でか弱そうな風貌も、第四皇女マリアンヌの太眉勝ち気な雰囲気も思わず見惚れてしまう美しさ。 さらに、構成も入っているせいか、とても読みやすい。 手っ取り早く展開を知りたいくらい気になるのだけど、原作は公開されていないので、続きを待つしかない。 追記 タイトル間違えた。副題は逃げ切るじゃなくて、乗り切るだった

6人の死なない少女と必ず死ぬ運命の人

死のループを抜け出すために"運命の人"の自殺を回避せよ! #1巻応援

6人の死なない少女と必ず死ぬ運命の人 中村基 中村なかち
sogor25
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彼女が欲しいと縁結びの神社にやってきた高校生・逢坂廻の目の前に現れたのは、まさかの「縁結びの神様」御本人! しかし、その神様は「あなたには一生彼女はできません」と残酷なお告げをします。 そのお告げを信じられない廻が必死に食い下がると、その神様は、「因果を逆にして彼女ができるという結果を固定した」と謎の説明をします。 なんだかよくわからないまま神社を後にした廻ですが、その次の日、彼は首がねじ切れて死んでしまいます。 実は、神様が「廻に彼女ができない」と言ったのは彼女となるべき相手が自殺してしまうからで、 相手の自殺を回避して彼女となる未来を廻が掴まない限り、相手の自殺と同時に廻自身も死んでタイムリープするように神様が運命を捻じ曲げてしまっていたのです。 この作品は、そんな神様のいたずらで死のループに囚われた廻が、 神様に提示された6人の候補から運命の相手を見つけ出し、自殺を止めるために奮闘する様子を描く、 ハーレムものの構造の中に「運命の人探し」と「自殺を止める」という要素が複雑に絡み合うタイムリープラブサスペンスです! 1巻まで読了

兄の嫁と暮らしています。

「ただそれだけの話です」

兄の嫁と暮らしています。 くずしろ
ゆゆゆ
ゆゆゆ

一巻無料でなんとなく読んだら、なにこれ、すごくおもしろい。 あはは、でなくて、興味深いほうのおもしろさ。 帰宅した主人公。 玄関を開けて出てきた美人さんに対して主人公のモノローグ。 ――嫁です。 ページをめくって、追加モノローグ。 ――兄の嫁です。 この流れに、グッと心を持っていかれた。 その前に兄が死んだ話をされている。 それでも兄の嫁と、兄との思い出を語り合いつつ暮らしている。 ――両親は昔 死んで 兄も半年前に死んで ――今は 兄の嫁と 暮らしています ――ただ それだけの話です 主人公のモノローグはたんたんとしている。 なんてことない日常が綴られているのに、少し歪な関係が加わるせいで、相手を利用していると罪悪感が端々からこぼれてしまう。 幸せそうにしているのに、どこかうまくいってない。 うまくいってるように思えると、出てくる亡くなった兄の影。 ふたりとも、喪失感を受け入れないといけない。 一巻まで読んだところだと、幸せな日常に見えてどこか欠けていてつらい。 あらすじに「日常センシティブストーリー」と聞き慣れない単語があるのは、この気持ちをあらわしているんだろうか。