将棋の渡辺くん

「渡辺明」の見方が変わった

将棋の渡辺くん 伊奈めぐみ
六文銭
六文銭

小生、将棋が好きで、少し前まで将棋ウォーズ(将棋アプリ)に入り浸り、ニコニコやアベマで将棋放送やればみていたよう人間なんです。 棋士の情報も、多少知見があるレベル。 おそらく将棋を知らない人にとって将棋=羽生さん、最近だと藤井聡太くらいなのかもしれませんが、この渡辺明という方もかなり有名、そしてすんごいだということを声を大にしていいたい。 私レベルのにわか知識でもいいたい。 (知っていればもういいです。) 最高位のタイトルホルダーなのも、もちろんそうなのですが、史上4人目の中学生棋士になったこと、初の永世竜王(竜王は名人と並ぶ将棋の二大タイトルで)当時の羽生さんに勝ち越していて「羽生キラー」とも言われたくらい強い。 羽生さんに勝ち越していることの何がスゴイのかというと、これはよく言われているやつなので 「羽生の凄さを表現しているコピペ」 とか検索してもらえればよいかと思いますが、10回くらい転生したような最強と誉れ高い羽生さんに勝ち越しているってのは強さのイチ指標だとご認識いただければ。 藤井聡太がくるまでは、羽生さんの一個下の世代以下では最強とまで言われているのが、この「渡辺明」なのです。 少なくとも私はそう思ってます。 そんな彼の漫画。 さて、ここまで熱弁奮っておいてなんですが、私、今まで読んでなかったのですね。こんな語るんだったら、もう何度も読んでいるんだろと、そう思われるかもしれないですが、実際は全く読んでこなかった。 その理由なんですが、実は・・・正直、当時から羽生さんのほうが好き(強さもさることながら人格面でも)な人間だったので、渡辺明には良い印象もってなかったのですよね。 1つには、羽生さんが最後までとれなかったのが永世竜王なのですが、それを防衛し続けていたのが彼だったからです。 何度もその挑戦をかけたタイトル戦をみていて、そのたびにヒリヒリして、羽生さんが負けたときはガッカリのほうが強く、反対に渡辺明になんとも言えない不快感を持っていたんですね。(すごい言いがかりですが) だから漫画が出ていたのは知っていたのですが、どうにも食指が動かず、今日まで過ごしました。 が、ちょっと将棋から離れて、熱が冷めたこともあり、ふとした瞬間に今回読んでみたら、もうーーーたまげました。 ドライで冷たく、たんたんとこなす機械のような人かと思っていたのですが、全然違う。 びっくらこいた。 びっくらポイントの例を挙げると ・19歳で結婚(奥様が漫画書いている) ・ぬいぐるみ好き ・漫画好き ・虫が嫌い 特に、ぬいぐるみが好きで、会話したり人形遊びをしている。 ・・・まじかよ。 その風貌から「魔太郎」とか呼ばれてたりもしてましたが、その印象と全然違かくて、良い意味でギャップ萌えしました。 作品内の、絵柄も可愛いから憎めないキャラとしてたってます。 (もっとも、作品内に、読者からの質問に本人が回答するコーナーがあるのですが、そこはキレキレで無駄がない淡白な感じも顕在です。) また、それだけでなく将棋に対する姿勢、情熱、また羽生さんに対する敬意の念(これは私が知らなかっただけで、随所でいってました) プロ中のプロ、一線級のプロはやはり格が違うなと改めて感じさせられました。 2022年4月現在もA級に位置し(いちど陥落してからの復活)、名人含む二冠で、通算タイトル獲得数も歴代4位。(現役棋士なら羽生さんに次ぐ2位) そんな、渡辺明氏の日常生活や価値観が垣間みえる稀有な作品として、将棋ファンはもとより、ちょっとでも将棋に興味がある人にもおすすめしたいです。 個人的には、上に羽生さん下に藤井聡太がいて、将棋界をこえた世間的な注目・評価がイマイチついてこない不遇な天才として(大きなお世話)、この本を通して応援したくなりました。 ホントにすごいんだよ、将棋の渡辺くんは。 余談ですが、藤井聡太も、渡辺明が対面した、現役ゴリゴリの羽生さんと戦ったらどうだったのかなとか考えちゃいますよね。

僕の奥さんはちょっと怖い

これは、いいツンデレだぞ

僕の奥さんはちょっと怖い 栗田あぐり
六文銭
六文銭

私くらいなツンデレリスト(ツンデレに詳しい人。)になりますと、タイトルを読んで 「怖いといいながら、デレるんだろ」 とわかっちゃうんですよね。 表紙からして、もうアレですやん、と。 実際、読んでみて、あーはいはい・・・ベリーグッドです!となりました。 (読まなくても書誌に書いてあるとか言わないで欲しい。) 内容は、職場のデキる上司で有名だった白浜さんと結婚した主人公の話。 バリキャリだったのだが、結婚したらあっさり仕事を辞めて専業主婦になってしまう。 結婚後も仕事同様にパキパキと家事をこなしていると思いきや・・・実は家事ができないことをバレないようにめっちゃ努力していた。 専業主婦になったのも、そのため。 早起きして(毎朝2時起き)朝食準備したり、家事のhowto動画見ながらアイロンがけしたり。 なんという、愛の深さ。めっちゃ可愛い。 こういうバレないように努力する姿、グッときますよね。 お互い思いあっている感じが、優しい世界で癒やされます。 基本、何か波風あっても「ただのフリ」として脳内処理できるので、安心して読めます。 どうか、末永く爆発していて欲しい。 最後1つだけ。奥さんが九州出身で、実家の父との会話が博多弁になるのも、また良いですよ。

焼いてるふたり

新婚夫婦が贈る爽やかラブコメ×ガチBBQグルメ作品

焼いてるふたり ハナツカシオリ
カワセミ㌠
カワセミ㌠

この作品はよくある一般的な夫婦間のラブコメ漫画とは違い料理シーンやBBQを囲むグルメ漫画としての描き込み作り込みも大変素晴らしい作品だと強く実感した作品でしたね まずラブコメ性についてですが、何気なくマッチングアプリを使い出会ったお二人でとあるトラブルや事情から直ぐに相手の本心や気持ちの相性の良さに気付き0日遠距離結婚に踏み出すと言った前代未聞のストーリーに圧倒されましたが、回が進む事にお互いの距離感の縮まり方や親密具合が程よく進展し何とも爽やかな夫婦ラブコメ物に仕上がっております 次にBBQや料理・グルメ要素についてですが、ただほんわかに食卓を囲むだけでは?と最初思っていましたが特に夫側の福山さんのガチ料理シーンの数々に驚かされる内容となっており幾つか例を挙げますと【肉を焼く際の弱~強火ゾーンの確保】【ソーセージを作る際の温度管理の徹底っぷり】【肉やパンに合う飲み物のチョイスや下準備の丁寧さ】etc…書き込みしきれない程の作者の丁寧さ徹底さが伺える作品に脱帽しましたね とこの様にただの夫婦物ラブコメや一般的なグルメ系作品とは一線を画す作品となっておりますのでご興味が湧いた方は是非一度読まれてはいかがでしょうか?