酒チャビン
酒チャビン
1年以上前
自分の中ではジョジョは読むのが結構疲れるタイプのマンガですので、友達オススメの6部までを読み切った後、24巻というボリュームに怯んでいた世界でした。 最初、ガチの馬のレースマンガで、おおっ!とすごくハマったのですが、わりに前半の頃にスタンド等を駆使したバトルまんがに変貌していく世界です(ですので、馬のレースのまんがなんじゃないかと思って躊躇っている方はご安心ください、一切違います)。 ジョジョシリーズは読み取りが難しい描写が多いのが疲れる要因なのですが、7部の後半(通しで100巻を超えたあたり)で「無理に全部わかる必要はないんだ!」という境地に達し、そこからかなり楽しめました。 それまでは、エピソードごとに超おもしろい時と、すごく読むのが辛い時の落差が(これまでのシリーズ作品以上に)激しく、当たりはずれある印象でしたが、後半、私が悟ってからは全体的にヴォルティッジも高く楽しく楽しみました。 さいご、超大物 "なつキャラ" のゲスト出演があり、超ビビる世界です。ジョジョファンの方で7部まだ読んでないよって方(もしいたらそれはファンと言えるのか怪しいですが)、もしくは7部途中で諦めた方は、頑張ってみてほしいです。 後半で突如LESSONが再開される「あしたのジョー」オマージュも素敵でした。 心に残ったセリフなど  ーみんなが生ツバゴクリもので欲しがるボーナス  ーハアハア 挨拶ぬきで失礼します…  ー(セリフではないですが)水曜日にアホになるネタ  ー「全て」を敢えて差し出した者が最後には真の「全て」を得る
酒チャビン
酒チャビン
1年以上前
医者のブラックジャック、タクシードライバーのミッドナイトと並んで舞台役者の七色いんこが活躍する、裏稼業プロ三部作のひとつです!いずれもチャンピオン掲載作品で、こちらはBJ終了後、ドンドラキュラを挟んで1981年〜1982年に連載されたモノです! つくりはブラックジャックなどと似た感じで、一話関係で何かしかを解決していくヒューマンドラマです。役者が主人公だけあって、毎回のテーマが実際の演劇に準えたものとなっています。 最初はかなり面白く、正直中盤は少しダレてきてパワーなくなってくるのですが、最後の最後のまとめ方が圧巻です。再読で結末がわかっていてもゾワゾワします!!ヅカ先の作品でも、そこまで知名度が高い方ではないと思いますが、もう少し中盤が短くてこのラストだったら名作になってたと思います。 途中からホンネが登場するのですが、これがいまいち最後まで効いてこなかったのが少々残念でした。本人はホンネに苦しめられるも、他人から見るとボロ布に見えるってのはアイデアとしては良かったと思います。 ロボットカーの話も、ここ数年自動運転がメジャーになってきてるので、興味深く読めました。 なお、ピーターパンの回では、手塚先生が描いたドラえもん(ヘタです)も登場するので必見です。
酒チャビン
酒チャビン
1年以上前
1969年の創刊から1970年にかけて少年チャンピオンで連載された作品。 同時期に同じ秋田書店のプレイコミック(青年向け)に空気の底シリーズをやってました(手塚先生がです)。 ちなみに単行本の収録順は、連載順とは異なっていて、「二つのドラマ」(私も気に入っている話です)が第1話だったようです。「二つのドラマ」冒頭には、連載を開始するにあたっての簡単な導入部があったようなのですが、カットされています。 導入部は以下のとおりですが、これによると人間の心をテーマにした連作だったようです。三百億話まで続く可能性があったかと思うと、手塚先生のストーリーテラーとしての天賦の才に畏敬の念を禁じ得ません。 『ーたった一キロ四百グラムの人間の脳髄の中に 心のトビラがある もしかりにこのトビラの中をのぞけば そのおそろしいほどのひろがりと深さに おそらくゾッとなるだろう 人間は 心の中をあらわすのに よろこんだり悲しんだりおこったり苦しんだりする・・・ だが 世界三十億の人々が・・・みんなそれぞれ・・・ 別々の気持ちを持ったとしても・・・ もし心の中をのぞくめがねをかけさせたとしても 自分とまったくおなじ心を持った人間はひとりとしていないことがわかるだろう だから 人間の心をテーマにした物語は 三十億か あるいはその十倍もできるはずである そのうちのほんのいくつかをえらんで・・・皆さんに紹介するのだ・・・』