三つ目がとおる、というタイトルは作中で「三つ目」をもつ主人公写楽を揶揄するときに同級生がはやし立てるフレーズだ。
この三つ目をもつ主人公、普段はばんそうこうで封じられた第三の目が解放されると超人的な頭脳と念力のような超能力を使えるようになる。。。
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個人的に最高なのは、実在する歴史の遺物や、遺跡などの名所を舞台にして新たな解釈をしているところだ。
たとえばピラミッドは宇宙からのエネルギーを集める装置だったのではないか、とか、酒船石は危険な薬を調合する台だったのではないか、などオカルト的な解釈を写楽が見つけていく。
この伝奇的な新解釈や仮説は歴史自体の壮絶なパロディと言えそうだ。
内容もオカルト好きにはたまらないけれど、さらに主人公写楽と相棒の和登さんの関係がたまらない。
普段は幼稚園児のような知性の写楽の見守り役の和登さんが、第三の目が解放された危険な男になった写楽に惚れていて、関係がスイッチする。
オカルト的な事件の中での怪しい二人の関係、いつまでもみていたい。