あうしぃ@カワイイマンガ
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q.天上の音楽

機械と人の調和は彼女を引き止めるか #完結応援

q.天上の音楽 植下
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本作に出てくる「ヒューマノイド」は、人間の生体に機械の脳が入っている、という存在。目的を設定されて生まれてきた彼女達(性的機能は無いので無性なのですが、姿が女性的なので便宜的に彼女と呼びますね)は、その目的を達成するために自律思考で行動できる存在。彼女達なりに悩み努力する様子は、ドラえもんや鉄腕アトムよりもやや陰影のある造形となっています。 芸術科特待生のヴァイオリニスト・憬と、ピアノ特化型ヒューマノイド・キリエ。二人がデュオとしてコンテストを目指す物語ですが、二人にはいつも、憬の幼馴染で元伴奏者・シオンの影が付き纏います。 シオンに執着する憬。己の目的のために憬と演奏したいキリエ。憬を想いながらも去って行ったシオン。3人ともコミュニケーションを拗らせて、苦しみを募らせる様が切ない。 心が揃わない憬とキリエはそれでも、その都度目標を定め、演奏を繰り返す。シオンを基準にしますが、シオンに近づくたび「基準」は揺らぎ、過去のものになるのが興味深い。 果たしてシオンの望みとは何なのか。二人が創り上げた演奏の先に、シオンが憬を振り返り、何を言うのか……この物語はコンクールよりも、3人が上手く言葉に出来ない「求める物」を明らかにする事が、何よりも大事なのです。

音のレガート

心を音を、滑らかに繋げる #1巻応援

音のレガート すいと
あうしぃ@カワイイマンガ
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楽器未経験の病弱女子が、高校で金管五重奏の仲間に加わるお話。音楽を演奏する理由や仲間とは何なのかについて、優しくも真剣に伝えてくれる内容でした。 秋のアンサンブルコンテストが目標の五人。しかし初心者の主人公と、とにかく音を合わせるのが楽しい面々に、上を目指す緊張感は当初ありませんでした。 私はそこがすごく良いと思うのですが、強豪校との強烈な出会いによって、難しく考え始めてしまう。しかしそこで得られる新たな思考も前向きで、音楽の楽しみに向き合えているのが良いのです。 とかく部活漫画は、頂点を目指してキツい遣り取りがなされるのが常ですが、本作の五重奏は、仲間の結束を強めながら皆で目標を決め、真剣でも楽しく穏やかに取り組む。 タイトルの「レガート」とは音楽用語で「音を滑らかに繋げる」という意味。メンバー達の絆が次第に強まるのを見ていると、心を重ねて思いを繋げ、滑らかで美しい調和を作り上げる、そんな「音楽の喜び」のための作品になってくれそうだ、と感じました。 ★余談★ 高校生の吹奏楽部員にとって、夏の普門館(今は別会場)と秋冬のアンサンブルコンテストが二大大会になりますが(あとはマーチングもあるけど……)大所帯の吹奏楽部のアンコンはまず部内選抜から始まります。よってアンコンに出たことのある人は、実は少数派です。私は出られませんでした……。

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