聲の形

何度読んでも心にくる

聲の形 大今良時
六文銭
六文銭

北海道でいじめの痛ましい事件があり、思わず本作を思い出して、再度一気に読んでしまった。 そして何度読んでも心にくるものがある。 いじめの事件を聞くたびに思うんだけど、加害者は、こういう本を読んで何を思うのか気になってしょうがない。 なんにも思わないのだろうか?たぶんそうなんだと思う。 むしろ読まないか。 世間では多様性を重視とか言っているけど、 本当にそんなことが実現できるのか疑わしいし、 都合の良い部分だけ切り取られている気がしてならない昨今。 本作の登場人物が鏡の如く映して、わがふりなおす一助になればと願ってやみません。 内容は、あまりに有名なので割愛しますが、個人的な感想を1つ。 本作が著者との初めての出会いで、名前からずっと男性だと思っていたのですが、後に女性だと知って本作に出てくるエグいいじめの描写に、妙に納得したのを覚えています。 多分に偏見なのですが、女性のほうが、この手の描写や展開が、強く訴えかけるという意味で、上手だと思っているからです。 なんというか、女性のほうが、躊躇がなく強烈だと思うんですよね。 本作も、それが顕著で、気の弱い自分は目を覆いたくなるシーンが多々ありました。 でも、これくらいやらないと残らないですよね。 ぬるいと熱も伝わらないです。 身障者のいじめという、ともすると批判が殺到しそうな危ういテーマを扱っていますが、だからこそ多くの人に読んで欲しいと思える作品でした。 人との差を、人の優劣にしてはならんのですよ。

タイガーマスク

プロレスと一切接点を…

タイガーマスク 梶原一騎 辻なおき
名無し

プロレスと一切接点を持たずに生きてきたアラサーの平成生まれが1巻を読みながら思ったことのメモ。タイガーマスクって親世代にとっては常識みたいな作品でどんなんなんだろうとずっと気になってたので読んでみました。 ……… 物語は1967年のアメリカからスタート 子供向けに描いているためかひらがながやたら多く簡単な漢字しか出てこない まだリモコンがない頃のテレビとか割れた窓ガラスをくっつけるテープとかに時代を感じる 「対戦相手の腹の上でゴーゴーを踊る」とか「猪木とのタッグマッチ中に頑張ってる猪木を尻目にロープの上で昼寝」とか最高すぎる タイガーマスクってゴリゴリのヒールだったんだなー 虎の穴の訓練ヤバすぎて大好き ・五年半の間に2/3が死亡 ・コールタールと重油のプールで50メートルの力泳 ・猛獣との格闘 ヘタレを装って同士討ちさせるタイガーマスクさんかっこいい 説明セリフを言いすぎなのが気になる…モノローグですら説明してて違和感。これも子供向けに書いてるせい? 会場に置いてあるテーブルが足まで木製なのなんかすごい 台所のテーブルみたい ブラック=バイソンのビール瓶手刀で切ってワイングラスみたいにして飲むの最高すぎる ブラック=バイソンvsタイガーマスク 【使用した技】 ブラック=バイソン ・急所蹴り ・メリケンサック ・首締め タイガーマスク 噛みつき つま先蹴り 1巻から戦いがダーティすぎる …… 漫画の書き方がとにかく古くて読むのがすごく疲れた。 タイガーマスクが清々しいほどのヒールなのは今読んでも面白い。 けどとにかく疲れたので全部読める気がしない。