やや近未来の怪盗モノ漫画。 70歳の爺さんなのにやたら足が速くて、安いモノしか盗まない泥棒、ハープが主人公です。 都会の中を縦横無尽に駆け回り、随所にパルクールのような動きが取り入れられています。 盗みを働いては刑事に追われつつも、市中の人達を助ける、言うなれば人の心を盗んでいくタイプの怪盗です。 と言っても、1話目の万引きエピソードにはややドン引きでしたが。そこ以外はハートフルな話ばかりなので、安心して読めます。爺さんのとぼけた演出がなければ、もっとスタイリッシュで格好良い漫画になってたと思います。
戦後の日本人にとって一番の娯楽だった映画を撮る人々の物語。最初は助監督の風間と大部屋俳優の宮藤が主役の成り上がりバディ物かと思ったのですが、読んでいくうちに当時の映画業界や組織にもフォーカスするような群像劇になっていきました。戦前からの看板ベテラン俳優や世界的名監督の仕事樣はやはりかっこ良くて夢中になります。映画に詳しい人だったらモデルが誰なのかを考えながら読めるので更に楽しいのではないでしょうか。紙版だとカバー裏の本体におまけ漫画が描かれているのですが電子でも収録されてるのかな。師匠である浦沢直樹との会話も映画作りと繋がるところがありセリフとして使っていると描いてありました。最終話の後日談もここに描かれていて、これを読むか読まないかで読後感の好印象もより深くなるので重要だと思います。
堅気じゃない顔をしている元・刑事の和(なごみ)さんが退職後の第二の人生としてシャッター商店街に喫茶店をオープンする。客達に顔が怖すぎるから店名を変えろと言われ「cafe和」を「極道珈琲店」にする程、見た目とは違って素直で心優しい和さんを中心に繰り広げられるコメディーです。そういや同じモーニングでは今もオジさん喫茶店マンガ『ミスターズ~私の町のおじさんたち~』が連載されてますね。こっちのオジさんはカッコ良くないけど渋さと癒しがあります。宮本福助さんのオジさんがわちゃわちゃするマンガは間違いなく面白い。あるきっかけで店が大繁盛してしまいあれよあれよとフランチャイズ化して全国展開し、まるで60歳で起業したカーネルサンダースみたいになるっていう最後の展開がめっちゃ好き。オチも和さんらしくて良かった。余談だけどネコのおにぎりも可愛い。
緊張すると吃音になってしまう高校生の風子が喫茶店でアルバイトを始める。最初は失敗ばかりでしたが徐々にひたむきに頑張る風子を目当てに通う客も増えてきて、自信を持って人と接することが出来るようになっていく。作者もコメントに書いてましたが初めは店を中心にした人間ドラマだったのが、途中から風子の成長物語になっていきます。それと同時に、最初から最後まで風変わりなキャラクターが多数登場します。個人的な見所としては風子がどんどん可愛くなっていくところと、もう一人のウェイトレス・みさ子の活躍です。ラストで爆笑してしまいました。
おとなの楽しめるジャズ漫画が始まった。 これからの展開にワクワクが止まらない。 訳ありな人たちの集団、戦後の混乱、そして、英語(スラング)の勉強にもなるかも? 巻末についているQRコードを読み込むと作品に関連した曲や、当時の流行りの曲まで聴けるサービスも素敵♪
すごく面白かった!講談のこと全然知らなかったから、史実を元にした話をするとか女性が多いとか勉強になった。 そしてなにより講談で儲けたから「講談社」なの!?全然知らなかった 今夏モーツーで連載開始とのことなので楽しみにしてます!
正直結構忘れてたけど、分かりやすいあらすじがあって、良かった。国を変えるようとする者と、それを追う者。なかなかグッとくるな
自分は確実におたくなんですが、コスプレという分野に興味はそれほどなくて、話題になっていたから読んだのですが、本当に色々考えさせられ、心に深く突き刺さりました。 もしこの作品を読んで何も感じない人は、幸運なのか無趣味なのか想像力がないのか、そのどれかだと思います。 コスプレイヤーがいつまでコスプレを続けるのか。その問いかけを「容姿」だけに限定して読んでいるならば、無縁に考えるかもしれません。しかし、この作品が問いかけ、そして考えさせるのは、誰にとっても「年齢」というのは無縁ではいられないからです。 例えば、身体を動かす趣味、ランニングやスキー、草野球やサッカーやフットサルを一番の趣味にしている人は、それを加齢によって諦める未来を想像してしまうと思います。あるいは、スタンディングのライブに行けなくなる年齢。老眼で文字か読めなくなる未来。この作品の表象はコスプレですが、読者は恐らく、自分自身にとって大事な趣味というものを諦める瞬間を、嫌でも考えてしまうのではないかと思います。 勿論、結婚や出産で趣味と離れてしまうことはあると思います(作中でも語られています)。しかし、多分我々の生きている「今」は、それらの人生のイベントの後でも趣味を続けられる環境がある程度整えられています。 かつて、「老いは恥ではないのだよ」と語って40歳を過ぎてからチャンピオンにカムバックしたボクサーもいました。しかし、どうあっても「老い」は現実に訪れるものです。寿命が伸びている今、自分が趣味を諦めることになる可能性について考えることは、体験として貴重なものなのではないかと思います。
自分の場合はチケットを買ったからというのではなくて、無駄を愛でるというか、つまらない映画はつまらない映画として楽しもうとしてしまう…。この発想はなかったから新鮮だった。
※ネタバレを含むクチコミです。
やや近未来の怪盗モノ漫画。 70歳の爺さんなのにやたら足が速くて、安いモノしか盗まない泥棒、ハープが主人公です。 都会の中を縦横無尽に駆け回り、随所にパルクールのような動きが取り入れられています。 盗みを働いては刑事に追われつつも、市中の人達を助ける、言うなれば人の心を盗んでいくタイプの怪盗です。 と言っても、1話目の万引きエピソードにはややドン引きでしたが。そこ以外はハートフルな話ばかりなので、安心して読めます。爺さんのとぼけた演出がなければ、もっとスタイリッシュで格好良い漫画になってたと思います。