母親が亡くなり介護生活から開放されるやいなや、友人から謎の生物の飼育を押し付けられる主人公。しかしその生物(後にすあまと命名)の世話を通じて、母親との関係や介護生活を振り返り様々なことを思い出したり気付いたりする、という、自分以外の誰かの世話を真剣にしたことのある人にはグッと来るストーリーでした。すあまの存在がわりとファンタジーなんだけど、あえてリアルじゃないから気軽に読めたのかなと思いました。
※ネタバレを含むクチコミです。
手術がコワくて受けたくない!という患者の男の子に、あの手この手を使って受けてくれるように説得するも、波波先生の絶妙なブラックジョークのせいで余計に怖がられてしまうというギャグ。男の子のツッコミスキルが異様に高くて好きでした。
サッカージャーナリストの木崎氏が原作ということでなんだかワールドカップ本番を先読みするかのようなドキドキ感があった。 主人公は代表選手・チームに帯同する美容師のダイ。この辺り、海外でプレーする本田圭佑が自費で美容師を招待していたエピソードなどから着想しているのではと思ったり。 実際、サッカー選手と髪型の話は想像よりも深いもので、ヘディングがあり雨の中でもプレーするサッカーでは、試合中の集中力にも大きな影響があると聞く。 https://mainichi.jp/articles/20181214/azn/00m/050/000000c 特徴的なヘアスタイルの持ち主を何人か思い浮かべるのは難しくないことからも、髪型にこだわりのあるサッカー選手が多いことはわかる。 そんなわけで髪を切ることを通して選手たちのメンタルコンディションを整えていくダイの姿は一見唐突なようで、かなり説得力があるものに思えた。専属シェフのエピソードなんかは結構有名になってきてるけど、こういう裏方の人も居るんだなぁ。 あと言いたいことは一つ。2-1でベルギーに勝利して初のベスト8、正夢になってくれ!
ヤングアニマルで連載しているアメコミ男道の100回記念の回。アメコミ映画ファンの方ならパンフレットなどでアメコミライターの杉山すぴ豊さんの名前も目にしたことがあるのではないか。自分の知る限りではマンガの原作をやられるのはこれが初めてだと思う、すごい。 劇中にはスタン・リーがモデルのコミック作家ボブ・リーが登場するのだが、主人公のゼンが彼の遺志を継ぐシーンでは本物のスタン・リーのことを思って少しウルっときてしまった。 さまざまなアメコミ作品へのオマージュが捧げられた杉山さんならではの読み切りだった。
「人類を滅亡させてはいけません」からの振り幅がすごい。漫画家を志すも編集にボロクソ言われて自信をなくした陰キャ男子が、ひょんなことからクラスのギャルに原稿を読まれてしまうも、まさかのギャルのほうも漫画家志望で編集にボロクソ言われたばかり。お互いに「恋愛描写がリアルじゃない」という指摘を受けたため、擬似的に恋人同士になって恋愛とはなにかを勉強しようというギャルの提案に陰キャが振り回れる!!というはなし。そんなエロありキュンありの展開の中で、お互いにお互いの漫画を褒め合うところがとても尊かったです。
小4の女の子がカウンターに立って接客してくれるバーとか行きたすぎ… 宵子ちゃんが宿題してるところ見てるだけでもいい。
なんとなく普段あまり読まないヤングアニマルをパラパラっとめくっていたら目に留まった読切作品。 女子高生が放課後に好きな男子の下駄箱に「ラブレター」を入れようと決心して入れたらちょうど本人が来てしまったところから始まる小さな恋の物語。 美しく描き込まれた背景、豊かな表情、人物の可愛いデフォルメ具合のバランス、グッとくる構図が素晴らしい! 効果音はあれど基本的にはサイレントで話が運ぶのに空気感がとても良く伝わってくる。 少女が猫へ向ける表情一つで何を考えているか伝わって来る気がする。 猫缶に夢中になっている猫へ「お前はいいよな、恋とかそんな心配しなくていいんだもん」っぽい顔がとてもいい。 そしてそれを察知したらしい粋な猫。 熱海の海岸沿いの立体感のある土地柄も伝わってくるし、美しい夕方のちょっぴり切ない雰囲気も感じ取れる。 特にラスト4ページが素晴らしい! 最後にして最初に発する言葉、その一言が、そう、それだよね! 言ってる表情が見えないのもまたいい! タイトルが「ラブレター」だからお話はここまでなのだ! ここから先も読みたいけど、読みたいけど、余韻を残すこれがいい! 作者さんが映画等の映像作品を良く見ているのかなと思う。 なんとなく構図的やカメラワークのカメラが見えるから。 すごく映像的な漫画なので、3分ほどのアニメーションでも見てみたくなる。 雑誌の巻末作者コメントにて 「はじめまして。僕の初恋は熱海でして、その時の気持ちを描いてみました。よろしくお願いします。」 とある。 熱海での初恋の爽やかさ甘酸っぱさ、伝わってきました! ありがとうございます!
母親が亡くなり介護生活から開放されるやいなや、友人から謎の生物の飼育を押し付けられる主人公。しかしその生物(後にすあまと命名)の世話を通じて、母親との関係や介護生活を振り返り様々なことを思い出したり気付いたりする、という、自分以外の誰かの世話を真剣にしたことのある人にはグッと来るストーリーでした。すあまの存在がわりとファンタジーなんだけど、あえてリアルじゃないから気軽に読めたのかなと思いました。