ショーハショーテン!

笑って泣ける、お笑い版バクマン!

ショーハショーテン! 浅倉秋成 小畑健
ナカタニエイト
ナカタニエイト

<ログライン> 高校生がお笑いで頂点を目指す話。 <ここがオススメ!> 高校生の漫才コンビの成長譚。 言うなれば、お笑い版バクマン。 彼/彼女らの漫才を生で観たくなるくらい全キャラが生き生きしていて良い。 しかも、ただお笑いをするだけではなく、各キャラに過去がありドラマがある。 そのドラマに心揺さぶられる一方で、漫才のネタは笑える。 漫才も面白くて、生で見ているかのようなライブ感がある。 その漫才が物語とリンクする形で笑えるネタになっており、これがまたただ笑えるだけではなく、どうしてそのネタになったのかがしっかり練られており、めちゃくちゃ良過ぎて、泣いてしまうことをもあるレベル。 この物凄いネタを考えるのって凄いことだなぁ、と思いながら読んでいる。巧み。 文字数もそれなりに多いはずなのに、サクサク読めるのはさすがのネーム力と展開力の成せる技。 兎にも角にも、笑えて泣ける、アニメ化してほしい大傑作!! <この作品が好きなら……> ・バクマン。 https://manba.co.jp/boards/72236 ・かくしごと https://manba.co.jp/boards/65288 ・ダンス・ダンス・ダンスール https://manba.co.jp/boards/63868

ダンボールバチェラー

人生を前向きにする恋愛リアリティ #1巻応援

ダンボールバチェラー 依光涼太 しょうじなつお
兎来栄寿
兎来栄寿

『バチェラー・ジャパン』や『バチェロッテ・ジャパン』が近年日本でも大人気ですが、元々は2002年に全米で放映開始された『The Bachelor』がオリジナルの番組です。「Bachelor」は独身男性、「bachelorette」は独身女性の意。たったひとりのハイスペックな独身の異性を巡って多くの人々が争奪戦を行う世界中で行うという内容で、その際の駆け引きや人間性の発現に見応えがあるコンテンツです。 本作はタイトル通りそんな『バチェラー』シリーズ的な要素を持った物語で、うだつの上がらない男だらけの職場に声優志望のかわいい女の子・南凛音がひとりやってくるところからスタートします。『バチェラー』シリーズと異なるのは、周りにいるのは主に30~40代フリーターのパッとしない男ばかりなこと。昔の言葉で言えば「掃き溜めに鶴」、近年で言えば「オタサーの姫」的な状況です。しかも凛音はただ容姿がかわいいだけではなく、「すべての姿勢が声に出る」「一生懸命じゃない人の声は誰にも届かない」という信条を持ち、キツい仕事にも全力で取り組むまっすぐな心根も応援したくなる女の子。 凛音の存在によって一変していく仕事場の男たちの姿は笑いと哀愁を誘いますが、これは世界中どこでもありふれた光景です。老人ホームですら、男女問わず気になる異性がいたら脳が活性化して行動が溌剌とする事例はいくらでも聞きます。古今東西変わらない、遺伝子にかけられた魔法の力です。誰かの英雄的行動を、『バチェラー』シリーズのように後からのインタビュー形式で他者に語らせるパートも非常に面白いです。 ただ、そんな本家『The Bachelor』的な恋愛部分に加えて、本作では「持たざる者の再起」という部分もフィーチャーされていきます。漫画家を志していながら仕事を始めてからはほとんど描かずにただ生きているだけの状態だった主人公・東を始め、夢破れ30~40代フリーターとなっている男たちもかつての夢や想いを思い出していく部分は熱いです。 今がどんな状況であろうと、何歳であろうと関係ない。前を向くエネルギーをもらえる作品です。