「悪い子には、お仕置きをしなくてはならないね」雪弥*は友人に会うために訪れたイギリスで事故に遭遇し、そこで美貌の青年を助ける。もう会うこともないと思っていた数日後、再び彼は現れた。貴族であり侯爵のグレアムは優雅に微笑み、自身の館に雪弥を招待した。優しげだがどこか断ることを許さないその雰囲気に、頷くしかできない雪弥。そして豪華な晩餐の席で、甘い囁きと芳しい酒に酔わされてグレアムの誘いに応じてしまう。キスも抱擁も、そしてその先も……禁忌と知りながら抱かれた翌日。雪弥は、グレアムの瞳に隠された秘密を知ってしまい!?(*「雪」表記は「木へんに雪」)
【お値段すえ置き・おまけ付き!】蕎麦職人だった一哉(かずや)は養父の遺言で、息子の亘(わたる)にこき使われていた。ある日亘が事件を起こした時、助けてくれたのは、かつての店の常連で極道の橘高(きったか)だった。その礼に出向いた一哉は、なぜか自分自身を代償として橘高に差し出すことに!?自分にそこまでの価値はないと、何度も彼のもとを訪れる一哉。その日々は不思議と穏やかだった。しかし、亘の策略で再び身体を売ることになった一哉は、それを知り激昂した橘高に蹂躙される。突如冷酷になった橘高の気持ちが分からず、苦しむ一哉にさらなる事件が??!?
【単行本未収録の短編をセットした特別版!】「孕まないのに欲しがるよう躾けられたのか」主を亡くした和泉は、葬儀の場でただひとり呆然としていた。借金のカタに売られ、夜毎淫らな教育を施された自分にとって、主の存在は絶対。だが、冷酷な眼をした男・大木は嫌がる和泉に媚薬紛いの香を使って陵辱した。主への想いを消し去るかのような無慈悲な蹂躙に、拒みながらもはしたなく反応してしまう体。主人ではない男に抱かれても、心だけは流されまいと思っていた和泉だったが――。
【単行本未収録の短編をセットした特別版】「お前の身体の秘密を暴いて、女にしてやるよ」亡き父の仇を討つために刑事になった夕志は、ある日見知らぬ部屋で目覚めた。全裸で拘束された状況に困惑する夕志の前に現れたのは五虎会若頭・永瀬。危険な空気を漂わせた男は「お前を飼う」と言い、頑なに拒む夕志を容赦なく陵辱した。監禁され、執拗な愛撫に喘がされる屈辱の日々。父の事件の時刻が成立する前に仇を見つけなければならない夕志は、自由と引き替えに永瀬のものになると誓わされてしまい―。
愛執の鎖
35歳にして大手都市銀行で課長職に就く三浦は、泥酔したはずみで部下の大石と一夜を共にしてしまった。その後「今夜だけ」という言葉を盾に関係を強要されるが、抗いながらも抱かれることで知った強烈な刺激に酔った三浦は、言葉通りに大石が離れると、突然の衝動で引き止めてしまう。平穏すぎる日常に倦んでいた反動か、独占欲の強い大石の情熱に、妻がいながらも次第に夢中になっていく三浦は、求められるまま快楽に身をゆだねてしまうのだったが……。
【ショートストーリー付きの特別版】会社員の仁木は、上司の滝川が大好き。いつもうっとり眺めては滝川に注意される毎日だが、ある日滝川に良く思われようと、嘘をついてしまい!?
甘い蜜の褥
「褥の中では、私を旦那様と呼びなさい」家族に愛されて暮らしていた瑞葉は、倒れた姉の代わりに男の元に嫁いだ。そして、挙式の夜に媚薬を盛られ、夫・秋良から妻の務めだと抱かれてしまう。昔から兄のように慕っていた彼からの突然の行為に戸惑った瑞葉は、その手を拒み、座敷牢に監禁されて――!?囚われ抱かれる日々の中で、時折見える彼の優しさに触れる度、姉ではなく自分が愛されているのかもと哀しい錯覚をしてしまうが。
「殿下、今宵も私をお求めですか?」御曹司・理人の生活は、突然現れた貴公子マクシミリアンによって一変した。顔も知らぬ父王の後継にと望まれ、半ば監禁状態に。焦れた理人は、マクシミリアンを挑発する――性欲処理の相手が欲しい、と。だが彼は何故か微笑み、理人を押し倒した。性技に長けた男の手に理人は喘ぎ、達かされてしまう。一夜の過ちは甘い呪縛に変わり、理人を翻弄する。そして今夜もマクシミリアンの誘いを断れなくて……。日本人青年と異国の貴公子が織り成すロイヤルロマンス。
EGOISTE
儚げな美貌をうつむきがちに隠した研修医の白井は、新たな配属先の医長、古谷と出会う。冷徹で尊大な古谷の魅力に惹かれながらも、己の性癖を引け目に思うあまり、自分の気持ちを臆病に認められないでいる白井だったが、強引な古谷に絡め取られるように関係を持ってしまい……。かわい有美子の代表作、エゴイストシリーズが遂にケータイに登場!
――どうしてこんなことになったんだ!?大学生の匠(たくみ)は、会ってまもない男に組み敷かれ、喘がされながら考えていた。事の起こりは、友人のボディガードとして男を紹介されたこと。その男・泰駕(たいが)は、着崩したスーツに咥え煙草、馬鹿にしたような表情で匠に話しかけてきた。不遜な態度に初めは反発していた匠だったが、友人と親しげに話す姿に嫉妬する自分に気づく。それは……どちらに対してのもの?自分の気持ちをはかりかねていた時、何故か泰駕に強引に抱かれてしまい!?
愛することも愛されることも知らず、全てを拒絶して生きてきた優等生・友哉。その孤独な心をかき乱したのは、倣慢な同級生、祥羽だった。なにかにつけ反発してくる祥羽に、ある日友哉は、強引に唇を奪われてしまう。真意を読めない彼の行動に驚きを感じながらも、次第に変えられていく自分に、ただ戸惑うしかなかった。そんな時、別の男から抱きしめられている現場を見られた友哉は、激怒した祥羽に無理やり体を拓かれて――!?