「背徳だと誹られても構わない。君は私の花嫁だ」病弱な少年・真舟は航海途中、青年紳士のエドワードに出会う。洗練された男の誘惑に、恋を知らない真舟は戸惑いながらも次第に心を開いていった。航海最後の夜。離れたくないと願い、初めて彼の濃密な愛撫に蕩かされて幸せの絶頂にいた真舟。だが、その幸せは儚く、長くは続かなかった。見知らぬ異国で全てを失い、辿り着いた屋根裏。恋した男の面影を胸に耐える真舟に、運命は更に試練を与えてきて――!?身分違いの恋とすれ違いが切ないラブロマンス。
【お値段すえおき! おまけ付/書籍発売時に書き下ろされたショートを特別収録!】少女と見まごうばかりに可憐な美貌の桓の皇帝・琳花は、行く手を阻む精悍な敵将に懐かしげに名を呼ばれた。それは「大人になったら俺の花嫁にしてやる」と約束してくれた幼馴染みの啓真だった!! いまや将軍となった彼は琳花が皇帝だとも知らず、いずれ花嫁にする虜囚だと宣言し、自らの傍に置く。けれどどんなに大切にされても正体を明かせない琳花は、啓真に固く口を閉ざすしかなかった。そんな態度を皇帝の愛妾だからではと疑う啓真は琳花の唇を強引に奪って押し倒し――!?
【特別版/書籍発売時、一部書店用に書き下ろされた番外編収録!】「商売繁盛のために、交尾をしましょう!」 神様見習い狸の健太は、お参りに来た男・辻堂にされた『初めてのお願い事』に大興奮。お願い事――それは、彼の経営する喫茶店を繁盛させること。叶えるために初めて山を下り喫茶店に潜り込むも、すべてが未熟な健太は失敗ばかり。できることと言えば、おまじないの歌を歌うことだけ。自分の力不足に困り果てた健太に師匠が教えてくれたのは、辻堂と交尾をすることで!? 喫茶店店主×ドジっこ狸、御利益あるかも(?)タヌBL?
【特別版/書籍発売時、一部書店用に書き下ろされた番外編収録!】よく見ると綺麗なのに内気すぎて目立たない遥斗は、バイト先のカフェで出逢った美容外科医・佳明に想いを寄せていた。でも…きっとこんな気持ちは迷惑。そう恋心を抑える遥斗だったが、ある日佳明から「きみは理想の人だ」と告白される。思わぬ恋の成就に夢中になる遥斗。だが佳明の本当の「理想の人」は遥斗にうり二つの昔の恋人だった。そんなこととも知らず、もっと彼好みになりたいと佳明に言われるまま、遥斗は服装や髪型、言動まで変え、一途に心を傾けてゆくが……。
【特別版/書籍発売時、一部書店用に書き下ろされた番外編収録!】小っちゃくて可愛い容姿を武器に笑顔で世間を渡ってきた編集者の純人。だが初対面の新社長・難波に「可愛くない。腹黒さが滲みでてる」と素を見抜かれ、内心ギギギ。しかも担当書籍を「つまらない」と一刀両断される。こんな失礼な男の下で働けるか! と退職を即決──のはずが、なぜか難波をモデルに本を出すことに。これをベストセラーにして、辞表を叩きつけてやる…密かに誓う純人だが、ぶつかるたびに長年かぶり続けた猫が脱げ、難波の有能ぶりにドキドキしてきて──!?
【特別版/書籍発売時、一部書店用に書き下ろされた番外編収録!】アルバイトで豪華客船に乗り込んだ雅。だが、彼が連れて行かれたのは性奴隷のオークション会場だった。襦袢姿で拘束された身体に、這い回る仮面の男達の手。抵抗できない雅は一万ドルでサディストに売られてしまう。狂気に塗れた男に恐怖を抱いた雅は最後の力で逃走するが、目の前に広がるのは暗い海。絶望から身投げしようとした彼の前に現れたのは金髪青年紳士・レスリーだった。匿われても震えたままの雅の身体に仕込まれていた媚薬は、淫らな疼きを生み始めて……。無垢な日本人青年と、金髪紳士が織り成す船上ロマンス。
【お値段すえ置き・おまけ付き!】「君が私に慣れるまで――まだ挿れないよ」 落札した絵の到着を心待ちにしていた光葉の元に届いたのは、金髪の紳士・アルヴィン!? 彼は己を『奴隷』だと言いながらも、光葉に傲慢に命じてきた。その夜、買った覚えのない男によって最後の一線は越えないものの甘く蕩かされてしまう。夜毎の愛撫に、淫らになっていく光葉の体。そして心も、臆病な自分を理解し尊重してくれるアルヴィンに惹かれ始めていた。だが、彼の恋人だという青年が現れ、自分とアルヴィンは体だけの関係だと思い知らされて……。
大学院生の篤紀は、傍若無人な恋人・明石から突然『恋人交換』に誘われ、海外のリゾート地を訪れた。直前の顔合わせで会ったのは、昔別れた恋人の戸波。皮肉な偶然に初めは引いていた篤紀だが、現実から切り離された楽園で過ごすうちに、互いしか見えなくなっていく……。寝室から出ることすらなく、恋人の頃のような彼の優しい愛撫に蕩かされ、愛される篤紀。このまま時が止まってしまえばいいと願っていた篤紀だが、現実には、共に本当の恋人がいて――。
大学生の俊は、叶わない片想いをしている幼馴染みの信一と、たった一度だけ身体を合わせたことがある。酔い潰れて眠る信一に触れて、キスをして。無理やりの行為だったけれど身体は悦楽を覚え、心は歓喜に震えた。この記憶だけで生きていけると思った。だが、一緒にいればいるほど、彼を好きな気持ちは募り、どうにもならなくなっていた。そんなある日、信一から「女の子を紹介してほしい」と頼まれる。それが、甘く悲しい嘘の始まりだった……。特別編『信一の悩み、俊の悩み』収録。
透過性恋愛装置
若手建築士として注目を浴び、己のルックスにも自信を持っていた北嶋は、とあるコンペでホテルマンの牧田と出会う。その落ちついて控えめな物腰を軽んじ、コンペで最優秀賞を逃したことで牧田にいちゃもんをつける北嶋だったが、常に大人の余裕を持つ牧田に諌められ高慢な鼻をへし折られてしまう。それをきっかけに牧田の人間性に触れ、恋に落ちてしまった北嶋は、思い付く限りの策を弄するのだったが……。
平凡な学生の春樹は目覚めると裸で拘束されていた。身体にはいやらしく這い回る男達の手。寸前で助けられるが、媚薬のせいで目が見えない春樹には、それが誰かもわからなかった。そして、淫らに疼く身体を、労りと激しい愛情で慰めてくれた男は翌朝姿を消していた。手がかりは印象的な低い声と残り香だけ。その日を境に春樹の生活は一変する。実父を名乗る老人の邸宅で出会った傲慢な男・湧生に反発するも、何故かあの夜の男の面影を探してしまい――!?
官能心中
【特別版/書籍発売時、一部書店用に書き下ろされた番外編収録!】「わたしの胤を注いでやろう」 平凡な学生だった千之は、初めての恋人・柏崎と出会い、幸せに過ごしていた。しかし、あの日すべてが変わってしまった。柏崎に請われるまま襦袢だけをまとい、絹紐で縛られた千之。そのまま激しく抱かれるが、それを見つめる三人目の男・清成がいた――。注がれる視線は熱く、舐めるように千之の身体を這う。柏崎に慣らされた身体は嫌がりながらも淫らに反応してしまう。そこから始まったのは、甘い官能地獄。三人で行われる背徳的な行為は、次第に初心だった千之を追いつめていき……。