バイト先の先輩から紹介されたうさんくさい高収入短期バイト。田舎の奥座敷に祭られた神様にお供えをするのだという。お金にしか興味のない菅波多緒は、高収入につられて応募するが、神様が見えてしまう体質で、すっかり使用人扱いをされるのだった…。しかしお屋敷から出たことのない神様は、現代の料理にすっかり夢中。食いしん坊の神様に、村内の神社の狐たち、近在の農家の人たちなど、おいしい料理であたたかい幸せの輪が広がる神様と人と不思議な生き物の物語。※こちらの商品には、巻末にデジタル版限定特典イラストが収録されています。※
タイトルで妖怪ものっぽいイメージがありましたが、この漫画では家の神様として祀られているとても無邪気で可愛い女の子が出てきます。神なので、もちろんお金を呼び込むことはお手の物なのですが、貯金することにしか興味がなかったタオ君が、誰かを幸せな気持ちにさせることに喜びを感じるようになったのは、この座敷娘の姫がくれた、お金にもまさる恩恵なのでしょうね。幸せを与えてくれるのはお金だけではなくて、誰かの喜ぶ姿や笑顔だったりもする、ということをこのお話から教えてもらいました。姫様とタオ君や、姫のお友達のお稲荷さんの金華さん、それぞれのやりとりがコミカルで、読んでいるこちらもつい笑顔になってしまいます。登場するタオ君の手料理もシンプルだけど、とても美味しそう。簡単に作れて、栄養バランスも取れているので、毎日の献立のヒントにもなって役立っています。