骨董商の李から依頼を受けて贋作の仕事を受けている惣介。李が惣介と小夜子の自宅を訪ねて来た時に、小夜子の事を気に入り、どうにかして手に入れたいために惣介を警察に密告する。惣介の運命は…!?
惣介と小夜子は、三味線弾きの謡いにのせて、二人のからみを見せながら春画の販売をしている。からみを見た小説家が小夜子と話がしたいと訪問をしてくる。
川から打ち上げられた謎の女の死体からは、歯が一本もなかった。何故、この女には歯が無いのか。春画家の夫婦が目撃をした国家の陰謀とは…?
これは、春画屋と生きていく惣介と小夜子が初めて出会ったときの話。貧乏な生活の為、女郎屋に売られた小夜子。遊びにきた惣介と運命の出会いをし、徐々に惹かれていく。
小夜子の元に足繁く通う土地の名士「岡田」から身請けの話があるが、小夜子は惣介への思いもあり保留にしている。飄々と生きてきた惣介も小夜子の溢れ出る気持ちを知る。
女郎屋で働き始めたばかりの小夜子の元に、幼馴染の卓也が訪ねてきた。卓也のちょっとした言動が、小夜子の気持ちを暗くさせる。時を同じくして、女郎の千とせの元に通い詰める鉱物研究科の村木。村木と千とせは惹かれあっていくが、村木には重大な秘密があった。
結婚をした惣介と小夜子の元に小夜子の妹・珠代が訪ねてきて、しばらく泊めてほしいと依頼をしてくる。珠代は何かを胸の内に抱えているようだ。その秘密は何なのだろうか…?