気鋭の女流作家が、周囲の人々に取材した「今の昔」のお話を心を込めて描く、身近で遙か遠い、現代綺譚集。
著者のおくやまゆかさんが身近な人達に取材し、その人がむかし経験した少し不思議な話を集めた短編集です。 本書の冒頭に 「私のよく知るあなたは 私の知らない たくさんの時間によって あなたになった」 という文が載っているのですが、最初に読んだときはとくになにも思わなかったのに、一冊読み終わってもう一度読むと、びっくりするぐらい心に響きます。 そういえばそんな事もあったな、くらいの些細な出来事でも、今の自分をつくった時間の一部だったことには変わりは無いんだと考えると、妙に愛おしい出来事のように感じられます。 こうして誰かの些細な出来事を漫画で残しておくという作業には、とても意味があると思いました。
著者のおくやまゆかさんが身近な人達に取材し、その人がむかし経験した少し不思議な話を集めた短編集です。 本書の冒頭に 「私のよく知るあなたは 私の知らない たくさんの時間によって あなたになった」 という文が載っているのですが、最初に読んだときはとくになにも思わなかったのに、一冊読み終わってもう一度読むと、びっくりするぐらい心に響きます。 そういえばそんな事もあったな、くらいの些細な出来事でも、今の自分をつくった時間の一部だったことには変わりは無いんだと考えると、妙に愛おしい出来事のように感じられます。 こうして誰かの些細な出来事を漫画で残しておくという作業には、とても意味があると思いました。