あらすじ脱落者も多く出る厳しい訓練のなか、防府北、芦屋、浜松の基地を経て、ついに守人たちは憧れのF-15が待つ最終関門の新田原基地へ――。“空の防人”をめざす若者たちの想いが胸を打つ“空自パイロット青春譚”!
かつて大ヒットした映画「トップガン」 迫力有る戦闘機の空中戦映像などに 主人公の成長譚がミックスされている名作。 だが映画公開当時に見てから、ずっと疑問に 思っていることはある。 米軍がソ連軍の戦闘機をアッサリと撃墜。 それでいいの?と思った。 娯楽映画なのだから、ヤボな感想だったかもしれないが。 「ソラモリ」もまた、主人公は戦闘機乗りに憧れて 自衛隊学校に入校し、努力し成長して行く話だが、 トップガンとは似て異なり、トップガンに感じた疑問点を 色々な角度から再検討させてくれる内容だった。 主人公は戦闘機乗りになりたい、 早く、速く、長く戦闘機に乗りたい、と 高校卒業と同時に空自の航空学生となる。 出世欲は皆無。 国防意識は、ある意味で普通。 だが祖父が元・特攻隊員。 父はそんな祖父に複雑な思いを抱いている。 母は自衛隊を軍隊と思い、危険な仕事と思っている。 そして主人公は航空学校から自衛隊へと 進んでいくなかで 家族以外にも色々な人との出会いや経験をして、 考え方も変わっていく。 空を飛ぶことの大変さや意義や責任を深く学び、 単なる憧れとしての「飛びたい」では無くなっていく。 国防として空を飛ぶ自衛隊を描きながら、 国防・防空についてを漫画で描きながら、 これは単なる自衛隊肯定でもなければ戦争批判でもなく 絵空事ではない話だと意識させてくる漫画だ。