あらすじ

ある日突然、沙羅が変わった。女王様になってあれこれ命令したり、不良になって家中を荒らしたり。手がつけられずに困っていた家族だが、その原因は3年生になり同級生の進路が決まって行く中で、自分には何もないという現実からの逃避だった。沙羅を落ち着かせるため、卒業後に沙羅との結婚を母・ゆかりに約束させられてしまったとうただが…!?
子供はなんでも知っている(1)

それぞれの親の再婚によって兄妹になった沙羅ととうた。しかし、兄妹なんていらないと沙羅は不機嫌。全く仲が良くならない二人を心配する両親だが、実は沙羅ととうたは親同士よりも前から付き合っていて、将来を約束した仲だった。そんな事情を知らない両親に、東京の友達に会いに行くと言って出掛けた沙羅だが、密かに会っていたのは年上の男で!?

子供はなんでも知っている(2)

一緒に暮らし始めて1年になる沙羅ととうた。相変わらず仲が良い二人だが、そんな彼らの家に母・ゆかりの妹で画家の八重子がやってきた。性格が暗い上、最近失恋もして落ち込んでいた八重子は、料理中にうっかり沙羅に火傷を負わせてしまう。責任を感じる彼女を気にかけるとうた。そして、とうたと八重子が手を握り合う姿を見た沙羅は…!?

子供はなんでも知っている(3)

とうたは女の言いなりになるサイテ―な男だと言うのを学校で聞いた沙羅。自分がわがままな女にされているのが悔しくて、皆の前で私を殴ってほしいと言う。取り合わないとうただが、こんな変なことを言う沙羅との付き合いを考え始める。そして以前、夏の海岸で出会った赤いワンピースを着た別のクラスの秋吉和子のことを思い出して…!? 【同時収録】ネコのいる生活

子供はなんでも知っている(4)

ある日突然、沙羅が変わった。女王様になってあれこれ命令したり、不良になって家中を荒らしたり。手がつけられずに困っていた家族だが、その原因は3年生になり同級生の進路が決まって行く中で、自分には何もないという現実からの逃避だった。沙羅を落ち着かせるため、卒業後に沙羅との結婚を母・ゆかりに約束させられてしまったとうただが…!?

子供はなんでも知っている

親同士が再婚して兄妹になっちゃったカップル

子供はなんでも知っている 岩館真理子
うますぎる棒

昨日読んだのですがマイファースト岩館真理子になった作品。おもしろかった!子供みたいだけど岩館真理子先生との出会いに興奮して眠れなくなるくらいだった。私ってまだこんな風にドキドキできるのね!と思った。おもしろい作品を読むと自分の年齢とか見た目とかコンプレックスみたいなものが吹き飛んで夢中になれるんだよな〜。恥ずかしいけどやっぱり自分も紗羅ちゃんになりながら読みましたね。ぶんぶん振り回されるとうたがかわいそう(笑)とも思うんだけど、とうたに「ぶった」とか「ひっど〜い」って言ってる紗羅ちゃんが可愛くって仕方ない。天真爛漫でありながら子供から大人になることの変化を誰よりも繊細に受け止めるとこもいいなって思います。わがままなとこもあるけど紗羅ちゃんを嫌いになる女の子は少ないと思う。女の子ってみんな紗羅ちゃん的要素を持ってると思うから。ラストの解釈が難しいですが大人になってもと二人は一緒にいるんだろうなと私は捉えました。大人になると世界が広がって考え方も変わるけど、この二人の関係のバランスの良さはずっと変わらない気がする。他の男の子に目移りしても「やっぱりとうたじゃなきゃダメなの!」なんて言ってる紗羅ちゃんが想像できます。