あらすじ

幻獣たちが住み、不思議な魔力がみなぎる「幻獣の國」は8つの王国からなる。有力なのはアトレイデス国王のボマレア連合王国、統利帝の可陀、女皇の秋津国である。夏芽は沿岸のフィローン国の姫だが、両親が地球に逃れたため、地球で生まれ、地球で育った。幻獣の國と地球との扉は12年に一度開く。夏芽は両親の故郷を憧れ、幻獣の國を訪れたが、突如起こった戦争に巻き込まれて地球へ戻れなくなったが、秋津国の皇子の導きで猫のラーオ、フィローン国竜騎士隊タイト、ネブローザと秋津国に着くが、双子の秋津国皇子は残虐な性格で、同国の第3の皇子を憎悪していた。夏芽は双子皇子たちに殺されそうになり聖域に逃げ込んだが、そこで聖獣の子犬「高麗」と契約を結び、自分が特別な力を持った宿命的な存在であることを知る。第3の皇子と彼を憎悪する双子皇子の間の激しい戦いに、双子皇子が勝利するが、その過程で皇子たちは憎しみの対象が消え、夏芽の「人を憎まぬ心」に共感し、特別な絆を結ぶ。皇子たちはフィーロンに帰ろうとする夏芽を助け、秋津国を脱出しようとするが、クーデターが発生し、皇子とともに襲われる。夏芽たちはこれを倒すが、信じる者のために戦わざるを得ないことを自覚する。皇子たちは秋津国の首都、蒼天へ戻るが…蒼天では8大王家の王族たちが集まり、世界戦争を回避するための「全世界会議」が開催されようとしていた。
幻獣の國物語 【第1巻】

チャキチャキの女子高生、夏芽は地球生まれの地球育ち。両親の故郷である「幻獣の國」に憧れ、いつか訪ねていきたいと夢見ていた。「幻獣の國」には、美しく不思議な幻獣が住み、いろいろな国や様々な文化があるという。夏芽は期待に胸ふくらませ、12年に一度だけ開く「幻獣の國」への扉を越え旅立った。一方、「幻獣の國」では夏芽の旅路を心配し、行く手に危機を予感した祖父のセグロ大公が、フィローン国竜騎士隊のタイトとネブローザに、秘かに夏芽を見守るように命じていた。ところが夏芽が豊かな南の国ラベンデュラで観光を楽しみ、地球へ帰ろうとしていたその日、突如、アトレイデス王が率いるボマレオ国の軍隊が侵攻してきた。その日のうちに逃げ出さなければ、地球への扉が閉ざされてしまう…! 奔放な想像力から紡ぎだされる不思議で美しい幻獣の世界…息をもつかせぬスリリングな展開……日本を代表する傑作SFファンタジー大作「幻獣の國物語」が電子化でよみがえる!

幻獣の國物語 【第2巻】

夏芽は地球生まれ、地球育ち。両親の故郷である「幻獣の國」に憧れ、いつか訪ねていきたいと夢見ていた。案内役の、おしゃべりをする「契約の猫」ラーオと共に12年に一度だけ開く「幻獣の國」への扉を通り、旅立つが、突如、アトレイデス王が率いるボマレオ国の軍隊の侵攻により、12年に一度開く地球へ帰るための扉は閉じられてしまった! 実は夏芽は「幻獣の國」にある、フィローン国の姫。旅路を心配し、行く手に危機を予感した祖父のセグロ大公は、フィローン国竜騎士隊のタイトとネブローザに、秘かに夏芽を守るように命じていた。護衛に付いた竜騎士のタイトとネブローザの機転で戦火から逃れることができた夏芽は「秋津国」の双子の皇子、斎槻(ゆつき)と蘿(ひかげ)に出会う。その夜、夏芽の夢に「第3の皇子」が現れ、「この戦いは大戦争になるが、それを救い、僕を救い、地球に帰るためには、夏芽が自分の能力に目覚める必要がある」と告げられてしまい…。 奇々怪々な怪獣が出現する、ロールプレイングゲームの爆笑パロディ読み切り「ロールプレイング街道」も同時掲載した日本を代表する傑作SFファンタジー大作第2巻!

幻獣の國物語 【第3巻】

「幻獣の國」を訪れ、その豊かな世界を楽しんでいた夏芽は、突如来襲したボマレオ国の軍隊に追われるうちに、地球へ帰る扉が閉ざされてしまう。戦乱の地を脱出した夏芽は誰も傷つけることなく、自分の力で地球に帰ろうと決意し、幻視した秋津国「第3の皇子」の導きに従い、フィローンの竜騎士タイトとストリクス、「契約猫」のラーオと共に秋津国を目指していく。虫を呼び寄せる能力に目覚めた夏芽は徐々に力をつけていくが、ようやく到着した秋津国にてポアレア軍の刺客との戦いの際、ストリクスが毒に侵され倒れてしまう。ストリクスを助けるためには王族以外の立ち入りが厳しく禁じられている「天領」にある薬草が必要で…夏芽はタイトとラーオとともに、禁を犯し「天領」に赴く。薬草によりストリクスは回復するが、夏芽の前に天空から卯天が出現し、双子皇子の元に夏芽を連れ去ってしまった。怠惰に暮らす皇子たちは、夏芽を狩猟ゲームの獲物として追いつめ、犯し、殺そうと企てるが…「聖墓所」へと逃げ込んだ夏芽は突然消失してしまい…傑作SFファンタジー大作第3巻!

幻獣の國物語 【第4巻】

「幻獣の國」から地球へ帰る道を自力で探そうと決意した夏芽は、夢に現れた秋津国「第3の皇子」の導きに従い、強い絆で結ばれたフィローン国竜騎兵のタイトとストリクス、「契約猫」ラーオと共に秋津国に到着した。しかし双子の秋津国皇子の手にかかり、ラーオは「水の檻」に閉じ込められ、夏芽は皇子たちから必死で逃げ回るうちに「聖墓所」入り込み消えてしまう。夏芽たちを救いに向かったタイトとストリクスは、「お館様の命」を伝えに来た秋津国皇室親衛隊を率いる犬甘筐に捕えられてしまう。「お館様の命」は、戦争の危機が迫っているため、双子皇子は「蒼天」へ上ってほしいとのこと。しかし皇子たちはこれを聞き入れず、秋津国騎士たちと戦わせてタイトとストリクトを「面白く」殺すゲームを始めたのであった。聖墓所から地の底に落ち絶望していた夏芽は、ラーオから「王族」であることの自覚を持てば救われると告げられる。地底から現れた巨大なコマ犬の幻獣、芙蓉城の守護者「燧石」に出合い、彼に導かれた夏芽は「命の珠」を託され、死に瀕した一族の最後の望みとして、自分の子犬にその珠を翳すように告げられる。一方、殺人ゲームを戦うタイトとストリクスは、次々に襲い掛かる秋津の戦士たちを退けるが、罠にはまり危地に陥る。その時、檻から抜け出た「契約猫」ラーオが出現、驚異的な霊力を発揮する。ラーオはさらに双子の皇子にも戦いを挑み、ついに2人を倒すが、倒れた皇子たちの体の上から「第3の皇子」が出現したのだった! 美しいまでに恐ろしい幻獣たちの息をつかせぬ迫力の格闘シーン……圧倒的なスぺクタルSFファンタジー傑作第4巻!

幻獣の國物語 【第5巻】

地球で生まれ育った「幻獣の國」のフィローン国の姫である夏芽は突如起こった戦争に巻き込まれて、地球へ帰る道を閉ざされてしまった。自力で地球へ帰ると決意した夏芽は、秋津国「第3の皇子」の導きに従い、フィローン国竜騎兵のタイトとストリクス、「契約猫」ラーオとともに秋津国に到着した。しかし双子の秋津国皇子は夏芽をさらい、犯し、殺そうとする。辛うじて地底へと消えていった夏芽は守護幻獣「燧石」に出合い、死に瀕した子「高麗」を救い「導き手」になる。夏芽を助けに駆け付けたタイトとストリクスは双子の皇子の罠にはまるが、そこにラーオが現れ、強力な霊力で2人を助け、さらに双子皇子をも倒すが、倒れた体の中空に「第3の皇子」が出現するのであった。第3の皇子は夏芽に優しく接するが、なぜか違和感が……また天領に地球への扉があると教えられ、地球への思いが募っていくのだった。悲しいまでに切ない、愛と憎しみの珠玉のドラマが、華麗な幻想世界で紡がれていく…圧倒的なスぺクタルSFファンタジー傑作第5巻!

幻獣の國物語 【第6巻】

「幻獣の國」のフィローン国姫の地位にある夏芽は、地球で生まれ育ち、高校に通っていた。両親の故郷である憧れの地「幻獣の國」を訪れ、楽しく旅を続けているときに戦争に巻き込まれて、12年に一度しか開かない地球への扉が閉ざされてしまったのだった。自力で地球へ帰ると決意した夏芽は、秋津国「第3の皇子」の導きに従い、フィローン国竜騎兵のタイトとストリクス、「契約猫」ラーオとともに秋津国に到着した。しかし双子の秋津国皇子は夏芽をさらい、犯し、殺そうとする。辛うじて地底の抜け穴に逃げ込むが、そこで守護聖獣「燧石」に出合い、死に瀕した彼の子守護成獣「高麗」を助ける。夏芽はその「導き手」として、「戴印」を額に押され、秋津国の貴族だけの居館「葵の館」に導かれることになった。そこで夏芽は「葵の館」で夢に現れた「第3の皇子」と出会い、天領内に「地球への扉」があることを教えられ、地球への思いが激しく募り、心が震えたのだった。館に留まる夏芽は、ある夜の夢で、高麗の母,辰沙から、夏芽の隠れた才能、夏芽の宿命的な地位について教えられる。その避けがたい厳しい立場に悩む夏芽に、辰砂は思いがけぬ提案をするが……!? 一方、忠臣筐は、双子皇子を死から救うため、自らの死をも覚悟の上、秘術を使い「冥」へ向かう。この秘術は双子皇子と筐が、今までの人生を再体験し、「共感」することで成功する。ここで双子皇子たちの悲痛な半生が語られる。彼らはなぜこれほどまでに残酷で、酷薄なのか…!? 過去に何があったのか!? 人々の重い過去と宿命が、悲しく、美しく心を揺さぶる…圧倒的なスぺクタルSFファンタジー傑作第6巻!

幻獣の國物語 【第7巻】

「幻獣の國」のフィローン国姫の夏芽は、地球で生まれ育ち、高校に通う。憧れの地「幻獣の國」を訪れ、旅を続けているときに突然戦争に巻き込まれ、12年に一度しか開かない地球への扉が閉ざされてしまった。自力で地球へ帰ると決意した夏芽は、夢に現れた「第3の皇子」の導きに従い、「契約猫」ラーオ、フィローン国竜騎士隊のタイトとネブローザとともに秋津国に到着した。双子の秋津国皇子は夏芽をさらい殺そうとするが、ラーオの霊力によって倒された。しかし、その倒れた体から霊体として存在し、双子皇子の肉体に宿っていた「第3の皇子」が出現する。秘密の抜け穴に逃げ込んだ夏芽は、そこで、聖獣の子を助け、「導き手」となる契約を結ぶ。この子は最後の守護聖獣「高麗」である。夏芽は高麗の母から、契約することができたのは、彼女が特別な能力を持ち、国王となることを宿命づけられた存在であることを教えられる。一方、忠実で誠実な武将、犬甘筐は双子皇子を死から救うため秘術を使う。この秘術は、双子皇子と筐が、今までの人生を再体験することが必要となる。この再体験で、双子皇子たちの悲しい過去が綴られる。幼少期の皇子たちの無邪気で明るい性格は、母の女皇と会うたびに暗く閉ざされていく。女皇が必要とするのは「第3の皇子」だけであり、双子皇子は、彼のために生かされているだけにすぎないのだ。高麗と交感して特別な能力を得た夏芽は、幼い頃の双子の霊に出会う。双子と楽しく遊んでいたが、「第3の皇子」の名前を口にした途端、王子たちは狂暴となり、夏芽に襲いかかってきたのだった! 悲痛な過去の宿命がさらなる悲劇を呼び起こすのか!? 悲しいまでに切ない、愛と憎しみの珠玉のドラマが、華麗な幻想世界で紡がれていく…圧倒的なスぺクタルSFファンタジー傑作第7巻!

幻獣の國物語 【第8巻】

「幻獣の國」のフィローン国姫の夏芽は地球で生まれ育ち、地球の高校に通う。憧れの地「幻獣の國」を訪れ、ラペンデュラ国の豊かな風物を楽しんでいた時に戦争に巻き込まれ、12年に一度しか開かない地球への扉が閉ざされてしまった。自力で地球へ帰ると決意した夏芽は、夢に現れた秋津国「第3の皇子」の導きに従い「契約猫」ラーオ、フィローン国竜騎士隊のタイトとネブローザと共に秋津国に到着した。双子の秋津国皇子には生きた肉体を持たない「第3の皇子」の霊体が宿っていた。母である秋津国の女皇は、国を動かすために「第3の皇子」の予言だけを頼りとし、双子皇子は「第3の皇子」のためだけに必要とされ、生かされていたにすぎなかった。双子皇子はこの事実に苦悩し、性格は残虐となり、「第3の皇子」を憎んでいた。夏芽は残虐な双子皇子たちに何度も殺されそうになるが、逃げ込んだ聖域で聖獣の子犬「高麗」を助ける。この出会いで彼女は特別な力を持った宿命的な存在であることを知らされるが、漠然とした不安が彼女の心をよぎる。夏芽を利用して秋津国の力を圧倒的なものにしようとする「第3の皇子」と、「第3の皇子」を憎悪する双子皇子との間は致命的なものとなり、激しい戦いが始まる。そしてついに双子皇子は「第3の皇子」の魂と力の住み家であるそれぞれの片目を抉り、「第3の皇子」を葬る。凄絶な戦いの末に双子皇子たちとも新たな絆を結び、故国フィーロンへ向かう夏芽たち…しかし今、幻獣の國ではかつてない戦いが起きようとしている!! 悲しいまでに切ない、愛と憎しみの珠玉のドラマが、華麗な幻想世界で紡がれていく…圧倒的なスぺクタルSFファンタジー傑作第8巻!

幻獣の國物語 【第9巻】

幻獣たちが住み、不思議な魔力がみなぎる「幻獣の國」は8つの王国からなる。有力なのはアトレイデス国王のボマレア連合王国、統利帝の可陀、女皇の秋津国である。夏芽は沿岸のフィローン国の姫だが、両親が地球に逃れたため、地球で生まれ、地球で育った。幻獣の國と地球との扉は12年に一度開く。夏芽は両親の故郷を憧れ、幻獣の國を訪れたが、突如起こった戦争に巻き込まれて地球へ戻れなくなったが、秋津国の皇子の導きで猫のラーオ、フィローン国竜騎士隊タイト、ネブローザと秋津国に着くが、双子の秋津国皇子は残虐な性格で、同国の第3の皇子を憎悪していた。夏芽は双子皇子たちに殺されそうになり聖域に逃げ込んだが、そこで聖獣の子犬「高麗」と契約を結び、自分が特別な力を持った宿命的な存在であることを知る。第3の皇子と彼を憎悪する双子皇子の間の激しい戦いに、双子皇子が勝利するが、その過程で皇子たちは憎しみの対象が消え、夏芽の「人を憎まぬ心」に共感し、特別な絆を結ぶ。皇子たちはフィーロンに帰ろうとする夏芽を助け、秋津国を脱出しようとするが、クーデターが発生し、皇子とともに襲われる。夏芽たちはこれを倒すが、信じる者のために戦わざるを得ないことを自覚する。皇子たちは秋津国の首都、蒼天へ戻るが…蒼天では8大王家の王族たちが集まり、世界戦争を回避するための「全世界会議」が開催されようとしていた。

幻獣の國物語 【第10巻】

幻獣たちが住み、不思議な魔力がみなぎる「幻獣の國」は8つの王国で構成される。有力なのはアトレイデス国王のボマレア王国、統利帝の可陀、そして秋津国である。夏芽は沿岸のフィローン国の姫だが、両親が地球に逃れたため、地球で生まれ、地球で育った。幻獣の國と地球との扉は12年に一度開く。夏芽は両親の故郷を憧れ、幻獣の國を訪れたが、突如起きた戦争に巻き込まれ地球へ戻れなくなった。秋津国の皇子の導きで、猫のラーオ、フィローン国竜騎士隊タイト、ネブローザと秋津国に着くが、双子の秋津国皇子と同国の第3の皇子との戦いに巻き込まれる。激しい戦いの過程で、特殊な能力を持った聖獣「高麗」と出会い契約を結ぶ。また皇子たちは夏芽の「人を憎まぬ心」に共感し、3人はかけがえのない特別な絆で結ばれる。秋津国首都・蒼天では、クーデターがおこり、双子の皇子は捕らえられ、激しい拷問にあう。しかし、処刑寸前に夏芽たちが救いだし、蒼天からの脱出を図る。一方秋津国の反乱軍と連合した可陀の統利帝は、全世界会議のために蒼天に集まっていた王族たちを人質に取ろうとする。王族たちは必死で戦うが、夏芽はこの戦いを感知し、その中に祖父フィローン大公の姿を見出す。さらにこの戦いに、統利帝は水の力を利用する、霊力の強い籬を繰り出すが……!? 全編にわたり、カットバックの技法(複数の場面を交互に描く)を効果的に使いながら、息つく間もない激しく緊迫したシーンを、圧倒的な迫力で描ききった、迫真の傑作スペクタクルロマン!

幻獣の國物語 【第11巻】

幻獣たちが住み、不思議な魔力がみなぎる「幻獣の國」は8つの王国で構成される。有力なのはアトレイデス国王のボマレア王国、統利帝の可陀、そして秋津国である。夏芽は沿岸のフィローン国の姫だが、両親が地球に逃れたため、地球で生まれ、地球で育った。幻獣の國と地球との扉は12年に一度開かれる。夏芽は両親の故郷を憧れ、幻獣の國を訪れたが、戦争に巻き込まれ地球へ戻れなくなってしまった。秋津国の皇子の導きで、特殊能力を持った「契約猫」ラーオ、フィローン国竜騎士隊タイト、ネブローザと秋津国に着くが、双子の秋津国皇子と同国の第3の皇子との戦いに巻き込まれてしまう。激しい戦いの過程で、聖獣の子犬「高麗」と契約を結び、皇子たちとも信頼しあい、特別な絆で結ばれる。また夏芽は計り知れない力があることを自覚する。世界戦争を回避するために各国の王族は秋津国首都・蒼天に集まるが、クーデターが起こり、双子の皇子、王族たちは捕えられる。夏芽たちは瀕死の双子の皇子を救出、さらに王族たちを救おうとするが、背後で糸を引いていた可陀の統利帝が、強力な水霊使い・籬を繰り出し、夏芽は絶体絶命のピンチに! その時、夏芽は異様な姿に変身し、驚異的なパワーを炸裂させ、戦いは一時収まる。その隙にボマレア国が開発した飛行機で、王族たちは脱出しようとし、祖父のフィローン大公も夏芽に同乗するように促す。しかし、乗艦できるのは一人。夏芽は瀕死の皇子たちを置き去りにできず、愛し、信じる人々とともに戦いの地に残ることを決意する。

幻獣の國物語 【第12巻】

幻獣たちが住み、不思議な魔力がみなぎる「幻獣の國」は、アトレイデス国王のボマレア王国、統利帝の可陀、女皇を戴く秋津国などの王国で構成されている。夏芽は沿岸のフィローン国の姫だが地球で生まれ育った。幻獣の國と地球との扉は12年に一度開く。夏芽は両親の故郷である幻獣の國を訪れたが、突如戦争がおこり、地球へ戻れなくなってしまった。秋津国の皇子の導きで、秋津国に着くが、双子の秋津国皇子と第3の皇子との戦いに巻き込まれ、激しい戦いの過程で聖獣の子犬「高麗」と出会い、皇子たちとも特別な絆で結ばれる。また夏芽は計り知れない力が自分にあることを自覚したのであった。そんな時、世界戦争を回避するために各国の王族は秋津国首都・蒼天に集まるが、統利帝が糸を引くクーデターにより、双子の皇子、王族たちは捕えられてしまう。夏芽たちは瀕死の双子の皇子を救出、さらに王族たちを救おうとするが、強力な水霊使い・籬との戦いで絶体絶命に! しかし突如夏芽は異様な姿に変身し、驚異的なパワーを炸裂させる。その隙にボマレア国が開発した飛行機で、王族たちは脱出するが夏芽は戦いの地に残ることを決意したのであった。瀕死の皇子を助けるためには「整備水槽」を見つけねばならない。夏芽たちはその場所を知るという女皇を探すうちに、統利帝に捕えられ、統利帝に仕えるという条件で、女皇の元に行くが、彼女もその場所がわからず歴代女皇の元に向かう。そこで、歴代女皇により女皇の過去の秘密、双子の皇子の出生の秘密が暴かれてしまうのであった。

幻獣の國物語 【第13巻】

幻獣たちが住み、不思議な魔力がみなぎる「幻獣の國」は、アトレイデス国王のボマレア王国、統利帝の可陀、女皇を戴く秋津国などの王国で構成されている。夏芽は沿岸のフィローン国の姫だが地球で生まれ育った。12年に一度開く扉を通り、幻獣の國を訪れた夏芽は、戦争のため地球へ戻れなくなってしまった。地球へ帰る方法を求め、ラーオ、竜騎士隊タイト、ネブローザと秋津国に着くが、双子の秋津国皇子の戦いに巻き込まれてしまう。激しい戦いの過程で、聖獣の子犬「高麗」と出会い、皇子たちとも特別な絆で結ばれるのであった。一方、世界戦争を回避するために各国の王族は秋津国首都・蒼天に集まるが、統利帝が糸を引くクーデターが起こり、双子の皇子、各国の王族たちは捕えられてしまう。夏芽たちは瀕死の双子の皇子を救い、自分では制御できない計り知れない力を使い、王族たちの脱出を助ける。瀕死の皇子たちを助けるために「整備水槽」を探す夏芽たちは、その場所を知る女皇を探し、歴代女皇の霊体が集まる大奥に向かうのであった。そこで歴代女皇の怒りに触れ、体を切り刻まれるが、異様な波動とともに伝説で伝わる「犬皇剣」が現れて強烈な力で生きているすべてのものを食らい始めたのであった。夏芽は、双子皇子の蘿の力を借りてこの剣を封印しようとしたが、その瞬間、秋津国の聖域双黎塔が大爆発を起こして崩壊。可陀、秋津クーデター派の連合軍に対して、ボマレアなどの国々は対抗して沿岸諸国連合を結成、両者の間の緊張は極度に高まる。幻獣界は歴史上最悪となる世界大戦の危機が最大限に高まってきたのであった。

幻獣の國物語 【第14巻】

幻獣たちが住み、不思議な魔力がみなぎる「幻獣の國」は、ボマレア王国、可陀、特別な霊力にあふれる秋津国などの王国で構成されている。しかしそんな各国の間に戦雲が急を告げていた。世界戦争を回避するため、各国の王族は秋津国首都・蒼天に集まるが、その時、クーデターが発生。これに乗じて統利帝が国を乗っ取り、秋津国の姫、香耶に結婚を迫る。可陀国の侵攻などの戦闘に巻き込まれたフィローン国の姫・夏芽は、「契約の猫」ラーオ、フィローン国竜騎士隊タイト、ネブローザ、聖獣の子犬「高麗」、そして秋津国の双子の皇子、斎槻、蘿と出会い、かけがえのない特別な絆を結ぶ。激しい戦闘の過程で、夏芽の中から伝説の武器「犬皇剣」が現れ暴走を始めるが、夏芽はこの剣を瀕死になりながらも封印するであった。そんな最中、可陀、秋津クーデター派の連合軍に対して、ボマレアなどの沿岸諸国は連合を結成。世界大戦の危機が迫る中、沿岸諸国を代表するボマレアに制圧されたラベンチュラの貴族たちは、アトレイデス王の最愛の少女、ミーアをさらってしまう。秋津国では第3の皇子が秘かに復活をするが、その性格は忠臣、犬上筺にも理解できないもの変化していたのであった!

幻獣の國物語 【第15巻】

幻獣が住み、不思議な魔力がみなぎる「幻獣の國」は、ボマレア王国を中心とした沿岸諸国連合と、統利帝の可陀との間に、世界戦争が始まろうとしていた。統利帝は秋津国のクーデター派と結託し、この国を手中に入れるとともに、王妃香耶と結婚する。香耶は強引な統利帝に反発していたものの、自分の無力を自覚し統理亭を受け入れていった。一方、ボマレア国に制圧されたラベンテュラの貴族たちは、アトレイデス国王の最愛の少女・ミーアを誘拐する。夏芽は沿岸のフィローン国の姫だが地球で生まれ育った。幻獣の國を訪れた際、戦争のため地球へ戻れなくなってしまう。可陀国の侵攻などの戦闘に巻き込まれた夏芽だが、「契約の猫」ラーオ、フィローン国竜騎士隊タイト、ネブローザ、聖獣の子犬「高麗」、そして今や、クーデター派から付け狙われている秋津国の双子の皇子、斎槻、蘿と出会い、かけがえのない特別な絆を結ぶ。そして…蘿との間に愛がはぐくまれる。激しい戦闘の過程で、夏芽の中から伝説の武器「犬皇剣」が現れて暴走を始める。夏芽はこの剣を封印するが、彼女も死に瀕する。しかし蘿たちの献身的な看護などに支えられ蘇生する。そんな時、世界大戦が勃発した。緒戦の戦場となった雲母海峡は血みどろの修羅場と化した。そしてこの情報は夏芽たち、秘かに復活を果たしている秋津国第3の皇子の元にもたらされたのであった!

幻獣の國物語 【第16巻】

幻獣が住み、不思議な魔力がみなぎる「幻獣の國」は世界大戦争に突入した。ボマレア王国が主力の沿岸諸国連合、他方は秋津国の香耶姫と結婚し、同国を支配下に置いた統利帝の可陀である。ボマレア国に制圧されたラベンテュラの貴族たちはアトレイデス国王の最愛の少女・ミーアを誘拐する。行方不明となったミーアへの思いに、国王は戦争指揮に集中できないのであった。夏芽は地球で生まれ育った沿岸のフィローン国の姫。12年に一度開く幻獣の國への扉をくぐり幻獣の國を訪れたが、戦争のため地球へ戻れなくなってしまう。夏芽は「契約の猫」ラーオ、フィローン国竜騎士隊タイト、ネブローザ、聖獣の子犬「高麗」、そして今や、可陀勢力下の秋津国から付け狙われている秋津国の双子の皇子、斎槻、蘿と出会い、かけがえのない特別な絆を結ぶ。特に蘿との間には愛がはぐくまれる。激しい戦闘の過程で、夏芽の中から伝説の武器「犬皇剣」が現れて暴走を始める。夏芽はこの剣を封印するために死に瀕するが、蘿たちの献身的な看護などに支えられ蘇生するのであった。しかし…高麗の余命が半年であり、助けるためには秋津国の北方に住む秋津犬、藍銅か、さらに伝説の未踏の地にいる原種の力を頼る他はないと知る。高麗を救うため、夏芽たちは敵があふれ、危険に満ちた地上にのぼり、北へ向かって旅に出るのであった!

フィローン士官学校―幻獣の國物語外伝

幻獣が住み、不思議な魔力がみなぎる「幻獣の國」で紡がれた壮大な物語…それが「幻獣の國物語」である。…その物語の主人公、フィローン国姫・夏芽が絶対的な信頼をよせる、二人の戦士、タイト・アルバ、ストリクス・ネブローザはどのような人物だったのか!? 強く、美しく、比類なく有能な二人をめぐるストーリーが今語られるーーー。タイト、ネブローザの二人は海と山に囲まれたフィローン国の出身である。フィローン国は大国ではないが、夏芽の祖父・セグロ大公の、寛容で優れた政治により、人々は平和に暮らしていた。この国の平和を守る礎は、竜とともに戦う最精鋭部隊「竜騎士隊」によって築かれており、二人はこの部隊に所属している。この「竜騎士隊」はフィローン士官学校での厳しい鍛錬を経た上で、選抜されなければ入れないエリート集団である。そんな二人の性格は対照的であった。ストリクス・ネブローザは完璧な優等生。武術の腕は誰よりも優れ、成績優秀。素行、家柄、人柄、評判も申し分ない。他方、タイト・アルバは自由奔放。セグロ公が冗談半分に評するところによると「サンタンたる素行、アンタンたる実績」。だが窮地に陥った時のとっさの機転は天才的で誰もまねることができない。そんな対照的な二人の苦悩と喜びに満ちた、感動的なドラマが始まる!!