乳がんに襲われ余命宣告を受けた少女漫画家の家族への手記 陽だまりの家のあらすじあまりにもショックな診断から15年…。寛解からの再発…、そして家族との闘病の日々…。最愛の娘を育て上げて旅立った、漫画家・くりた陸の最後のメッセージ!!
闘病記であり遺作でもあります。がん発覚から溶解まで、そして再発を描いた2作品が収録されています。おそらく雑誌掲載後、単行本発売前に亡くなられたのだと思いますが、作品の完成度には全く体調不良を感じません。しかし単行本の帯には左目の視力を失いながらも描き上げたとの記載がありました。最近では一般の方も闘病記を漫画にしてネットで公開されていますが、やはりプロは違うと感じる読み応えでした。薬の副作用で髪の毛が抜け始めたくりた陸先生が自分の漫画にも同じ境遇のシーンを描いたことがあったけど何にも気持ちを分かってなかったんだ…と語られていたのが切なかったです。