本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
※本棚・フォローなどの各アクションメニューはこちらへ移動しました(またはフローティングメニューをご利用ください)

受け入れられないぶん祈りたい

野愛
野愛

愚者の詩

郷田マモラは、稀有な才能である。 彼は、あのしなやかで硬質な、独自としか言いようのない描線で、極めて重いテーマを果敢にフィクションへと昇華する。 遺体の監察医が主人公の『きらきらひかる』、新人刑務官と死刑囚の友情を描く『モリのアサガオ』、さらに、裁判員制度を通して死刑を見つめた『サマヨイザクラ』など、彼の作品は不器用だけれど真率な力に溢れている。 関西の巷のエネルギーに満ちたはるき悦巳と、猥雑さにまみれた青木雄二を、足して二で割り、さらに端正にしたかのような、真にユニークな存在だったのだ。 だが、郷田マモラは、愚か者でもある。 彼が犯した罪について、ここで触れるつもりはない。 しかし明らかに、彼は愚か者だ。 本作『この小さな手』は、郷田が原作を担当し、吉田浩が作画を担当している。 マンバの「あらすじ」の、郷田が寄せたと思しきテキストにある通り、あまりキャリアがあるとは思えない吉田は、郷田が描いたネームを忠実に漫画に起こしたであろうことが、その画面からうかがえる。 本来は、郷田自らがあの筆致で描くべきだっただろう。 この、それほど優れているとは言えないかもしれない漫画には、しかし、確実に漫画家・郷田マモラがいる。 その愚かさが、傲慢さが、不器用さが、真率さが、弱さが、痛いほど脈打っている。 「漫画」という宿痾のひとつの内実が、ここにはある。

(とりあえず)名無し
(とりあえず)名無し
『この小さな手』のクチコミ投稿
クチコミで好きなマンガを広めよう!
話題の種類
「マンガのクチコミってどうやって書けばいいの?」という方へ!選んだ話題に応じた書き方のヒントや例文を表示します。初めての方は、練習用ページで気軽に投稿の練習をしてみてください。
タイトル
本文
この小さな手
この小さな手
郷田マモラ
郷田マモラ
吉田浩
吉田浩
あらすじ
このお話は、主人公と同じように2歳の子供を養護施設から取り戻すという、原作者のぼく自身の経験を元に構築したフィクションです。当時、ほぼ1日おきに施設に通いました。きらきらと輝く宝石のような子供の反応に涙し、それらの胸を締め付けられるような出来事をどうしても物語として描きたいなと強く願い、この特殊な環境で目の当たりにしたことや感じたことを、かなりストレートに作中に散りばめました。作画の吉田浩さんは、そんなぼくの思いを構図や文字などもほとんど変えず、ビビッドな絵柄で実に誠実に原作のネームを表現してくださいました。この先、ぼくの子供が何か困難に直面した時、この作品を見せて真実を伝えたいと思います。また、読んでくださった方々の心に届く「光」のようなものが何かひとつでもあれば、とてもうれしいです。
この小さな手の情報の提供お待ちしてます!
掲載している内容の誤りや、この作品に関するおすすめの記事、公式情報のリンクなどはこちらからお送りください。みなさまのご協力をお願い申し上げます。
マンガリストを作ってみませんか?
この一年をマンガで振り返ろう!
テーマを選んでリスト作成にチャレンジ!