このお話は、主人公と同じように2歳の子供を養護施設から取り戻すという、原作者のぼく自身の経験を元に構築したフィクションです。当時、ほぼ1日おきに施設に通いました。きらきらと輝く宝石のような子供の反応に涙し、それらの胸を締め付けられるような出来事をどうしても物語として描きたいなと強く願い、この特殊な環境で目の当たりにしたことや感じたことを、かなりストレートに作中に散りばめました。作画の吉田浩さんは、そんなぼくの思いを構図や文字などもほとんど変えず、ビビッドな絵柄で実に誠実に原作のネームを表現してくださいました。この先、ぼくの子供が何か困難に直面した時、この作品を見せて真実を伝えたいと思います。また、読んでくださった方々の心に届く「光」のようなものが何かひとつでもあれば、とてもうれしいです。
児童相談所に子供が保護されると親子といえども再び一緒に暮らせるようになるまで大変なんですね。でも児童相談所もそれが仕事ですし、その判断を間違えてはいけないので仕方ないですが、それって親側からしたら他人には言いたくない話だろうからリアルな体験が読めるのは貴重かもしれませんね。 https://note.com/shuho_sato/n/nbbe9ae0c0a6c 原作者のインタビューから察するに娘さんと離れて暮らすことになった原因はフィクションにしてあるみたいだけど、自分の不甲斐なさを悔やんでることや娘さんへの愛情は漫画からもとても伝わってきた。作品にすることに意味があったと思う。