あらすじ当道座の統率者・三橋検校は幕府の庇護のもと、組織の社会的地位の高さと権力を使い万年青(おもと)投機の値段相場を不当に釣り上げるといった仕手を仕掛け、莫大な利益を貪っていた。その余波は喜三郎の故郷でもある高称寺にも及んでいた。元金貸し番頭・増蔵に騙された和尚は七百両の借金を抱え、寺を差し押さえられてしまった。事態を不自然に思えた喜三郎は増蔵の背後に三橋検校が絡んでいる事を突き止め……