あらすじこの家は紅葉館と呼ばれております。美しい未亡人がひっそりと、その余生を過ごしておいでございます――。古苑商事会長の未亡人・紫緒音(しおね)には、ちょっとした趣味があった。彼女の館には若い芸術家の卵たちが何人か住んでおり、その肌が紅葉のように色づくのを眺めることが彼女の楽しみだった。ゆえに、潔癖症の息子・采女に、彼女の趣味を知られるわけにはいかなかったが……。