あらすじ

元明女帝が即位した。政権の実力者・藤原不比等の働きもあり、平城京への遷都が行われ、民に銭を広めるための蓄銭叙位法が成立する。藤原不比等に対し、密かな疑惑を持っていた長屋王だったが、元明天皇もまた同じことを考えていた…
長屋王残照記(1) あおによし

持統天皇の甥、長屋王。律儀でまじめな彼は生涯を一臣下として生きようとする。しかし、その高貴なる血ゆえに、自ら望むところではない陰惨な政治闘争の渦中へと巻き込まれていく…古代王朝史上、最も悲劇的な歴史事件「長屋王の変」を里中満智子が華麗に描き出す歴史絵巻!

長屋王残照記(2) ぬばたまの

元明女帝が即位した。政権の実力者・藤原不比等の働きもあり、平城京への遷都が行われ、民に銭を広めるための蓄銭叙位法が成立する。藤原不比等に対し、密かな疑惑を持っていた長屋王だったが、元明天皇もまた同じことを考えていた…

長屋王残照記(3) ひさかたの

氷高皇女(元正女帝)は退位し、首皇太子(聖武天皇)の即位の準備が進められた。一方、長い間長屋王に憧れ、優美な彼の後を追っていた房前の心には変化の兆しが訪れていた…悲劇の足音が少しづつ長屋王へ近付いていた。