あらすじ

人間は新人類たちによって“作られた”存在だった。遠くの惑星から飛来した彼らにより、長い時間をかけて猿から進化させられ、今まさに収穫の時期を迎えたのだ。飢えた怪物たちは世界各地で人間を襲い、その止めどない食欲の前に人類は滅亡の危機に晒されている。人間たちに抗う術はあるのか!?そして山引がナツネに伝えた策とは‥‥!?人類の命運が決まる、“食物連鎖”パニック最終巻!
食糧人類-Starving Anonymous- 1巻

ある日、高校生の伊江とカズの2人は、学校からバスで帰宅する途中、車中に催眠ガスを撒かれ拉致されてしまう。目が覚めると、そこは人が敷き詰められたトラックの上。辺りには冷凍された裸の人間たちが並び、生きた人間たちによって解体されていた…。ここは一体どこなのか? この地獄から、脱出する術はあるのか? 『アポカリプスの砦』のコンビが挑む、人類生存を賭けた“食物連鎖”パニック!

食糧人類-Starving Anonymous- 2巻

閉じ込められた場所は、人間を食糧へと変える施設だった――。次々と人が殺されていく中で、伊江・ナツネ・山引・カズの4人は、どうにか“肥育場”からの脱出に成功する。しかし、その先で見たのは、「生殖種」として子供を産まされ続ける女たちと、興奮剤を打たれて自我を失った男たち。この施設は一体なんなのか!? 絶望の檻で繰り広げられる“食物連鎖”パニック、第2巻!

食糧人類-Starving Anonymous- 3巻

増殖種として、怪物に食べられるためだけに作られたナツネ。彼は、母を利用して自分を生み出したこの施設と、異形の侵略者たちへの復讐に燃える。一方、彼によって仲間を殺された怪物たちは激昂した。その責任を追求されることになったのは、施設の“職員”たち。怒れる怪物たちに、命を差し出すのは誰なのか!? 人間同士による、生き残りを賭けた勝負が始まる! 絶望が絶望を呼び込む、食物連鎖(サバイバル)パニック第3巻!!

食糧人類-Starving Anonymous-(4)

施設の治安維持部隊「夕凪の会」代表・桐生によって放たれた伊江たちへの刺客。禁断の手術により“特殊能力”を授かった異形の改造人間たちに捕らえられ、目覚めた時には既に桐生の手術台の上。悲痛な叫びも届かず、世にもおぞましい人体実験が幕を開ける――。すべての倫理が崩壊する、“食物連鎖(サバイバル)”パニック第4巻!

食糧人類-Starving Anonymous-(5)

天才・山引との出会いにより、研究者としての栄光の道を閉ざされてしまった桐生。面倒な助手を殺そうと仕向けた放射線事故がきっかけで、愛娘も醜い猿の姿へ無惨な変貌を遂げた。その後「ゆりかご」で再び相見えた山引に対し、桐生は積年の恨みを爆発させ、刃を心臓へと突き刺てる――。だがその一方で、和泉所長も“ある計画”ヘ向け動き出しており‥!?

食糧人類-Starving Anonymous-(6)

なぜ花島は和泉を刺したのか!? 副所長の暴走は止まらず、さらに地下の怪物たちまでをも解放。飢餓状態の新人類が施設を脱出し、世界中が惨劇の舞台と化す‥‥。

食糧人類-Starving Anonymous-(7)

人間は新人類たちによって“作られた”存在だった。遠くの惑星から飛来した彼らにより、長い時間をかけて猿から進化させられ、今まさに収穫の時期を迎えたのだ。飢えた怪物たちは世界各地で人間を襲い、その止めどない食欲の前に人類は滅亡の危機に晒されている。人間たちに抗う術はあるのか!?そして山引がナツネに伝えた策とは‥‥!?人類の命運が決まる、“食物連鎖”パニック最終巻!

食糧人類-Starving Anonymous-

人類VS人外ものの名作

食糧人類-Starving Anonymous- イナベカズ 蔵石ユウ 水谷健吾
六文銭
六文銭

個人的な感想で恐縮なのですが、正直コレ系の作品って冒頭からインパクトのあるテーマ・設定とショッキングなシーンがテンコもりなので、後半はダレる傾向にあると思っているんですよ。 最初の期待値を超えてこないというか。 でも、本作は最後まで読めてしまい、最初から最後まで裏切らない感じが面白かった証拠だと思います。 7巻で短くもないですが、長編ほどでもないのも良かった。 さて内容ですが、 とある星からきた虫みたいな異星人の食欲を満たすために、人間が食料になるという設定。 その異星人は、想像にもれず大きくて凶暴。 そこで国が、核処理場と偽って、人間を家畜のように繁殖・飼育できる施設をつくる。 主人公は、その施設に入れられてしまい、現実離れした世界に恐怖し脱出をはかろうとします。 同じように施設から出ようとする、ないしはこの施設と深い関係のある2人の人間、山引とナツメと出会い・・・という流れ。 この2人の人間が、特殊能力があったり色々いわくつきで、そこから展開されるストーリーは、想像の斜め上をいって飽きないんです。 (若干、ご都合主義的な部分もありますが、それはご愛嬌で。) 特に、最終的に上記の異星人と対峙するのですが、その倒し方が秀逸すぎて・・・ 過去こんな残虐な(色んな意味で)倒し方があったのか?と唸りました。 また、虫みたいな異星人のフォルムがキモい上に残虐で、そのグロ表現も本作の魅力です。 文明が高度に発達した星から来たとか言っているけど、腹減りすぎると共食いはじめるとか、その知性のカケラもない行動に不気味さを加速させます。 人外VS人類、パニックホラー、SFにピンときた人はおすすめしたい作品です。