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鬼才・永井豪が吉川英治の『神州天馬侠』をもとに、イマジネーション溢れる筆致で描き出したアクション時代劇。天正3年(1575年)5月、長篠の戦いで織田・徳川連合軍に敗れた甲州武田軍は、次第に力を失い追い詰められていた。7年後の天正10年(1582年)3月、天目山の戦いで武田家当主である武田勝頼、信勝が自害し、次期当主は勝頼の側室・楓の子である伊那丸をおいて他にない状況となる。恵林寺に身を隠していた伊那丸は、僧・快川紹喜(かいせんしょうき)より織田・徳川の連合軍が攻め入る前に落ちのびて、武田家の再興を図ることを指示される。六尺を超える加賀見忍剣(かがみにんけん)を旅の供に、再び戦国の世に覇権を握るべく旅立つ!!
武田の遺児(わすれがたみ)である伊那丸を狙い、富士浅間の山大名・根来小角(ねごろしょうかく)が刺客を放つ!! 黒魔術を操る和田呂宋兵衛(わだるそんべえ)だ。小角の娘・咲耶子(さくやこ)の協力を得て、伊那丸は窮地を脱するが、2人のもとに呂宋兵衛が迫る。合流した加賀見忍剣が呂宋兵衛の召喚した妖魔を撃退したものの、甲賀忍術の使い手・木隠龍太郎が伊那丸を連れ去ってしまう。
加賀見忍剣、根来咲耶子、木隠龍太郎とはぐれた伊那丸は、浜名湖を渡る途中、海賊に捕えられてしまう。伊那丸の美しさに惹かれた海賊・海夜叉は、伊那丸にまたがり、行為を行うべく小袖をめくるが……。一方、木隠龍太郎は伊那丸の手掛かりを得るべく、師匠である果心居士のもとへ急いでいた。
天正10年(1582年)6月、京都・本能寺において織田信長が明智光秀により討たれ、戦国の世は大きな転換点を迎えていた。穴山梅雪と取引をした伊那丸は、富士の裾野で、加賀見忍剣、根来咲耶子、海夜叉ら伊那丸を慕う者たちによって救出される。父の仇である穴山梅雪を自らの手で討った伊那丸は、忍剣らと共に勝鬨を上げ、武田家再興を誓うが……。時を同じくして、徳川家康と覇を競う巨星・羽柴秀吉が天下の表舞台に踊り出ようとしていた。
謀反人として明智光秀を討った羽柴秀吉は着々と天下取りへの足場を固めていた。一方、武田家の家宝である楯無の鎧、風林火山の旗印、甲斐源氏出自の証である御旗を手に入れた和田呂宋兵衛は、加賀見忍剣に姿を変え、くノ一の小夜を伊那丸に仕立てて、武田と主従関係にあった信州の真田氏のもとへ向かう。真田館を訪ね、真田家当主である真田昌行と対面するのだが……。
甲斐と信濃と駿河の境に位置する小太郎山に砦を築き、名乗りをあげた武田信玄の遺児・伊那丸。小太郎山を領内に置く徳川家康は服部半蔵を送り込み、小太郎山の乱波(忍者)衆と伊那丸の一群の熾烈な戦いの火蓋が切られる。乱波の一人・蛾次郎にさらわれた根来咲耶子は窮地に陥り、海夜叉と甚八のもとにも敵の魔の手が迫る!! 吉川英治の『神州天馬侠』をもとに永井豪が描く戦国絵巻、ここに堂々の完結。