寂しくても死ねない。愛する者を殺し続ける。『兎が二匹』が描く無限遠点の孤独|東京マンガレビュアーズnote.com兎が二匹 1巻: バンチコミックス www.amazon.co.jp 535円 (2022年01月24日 14:34時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する ※本記事は、「マンガ新聞」にて過去に掲載されたレビューを転載したものです。(編集部) 【レビュアー/兎来栄寿】 「死んで楽になりたい」 多くの人は一度くらいそんな願望を抱いたことがあるかもしれない。ただ、もし死んでも苦しみから解放されないとしたらどうだろう。 この物語の主人公・稲葉すずも常にそう思っている人間だ。しかし、他の多くの人と違
あらすじ外見は20代の女性ながら、398年も生き続けている不老不死のすず。彼女の日課は、同居している19歳の青年・サクに自殺を手伝わせること。サクは死んだはずのすずが目を覚ますたびに、すずと一緒に生きていきたいと懇願するが、辛い記憶を背負った彼女は、ある日確実に死ぬ方法を思いつく―――。注目の新鋭作家が綴る、死にたくなるほどすれ違い想い続ける永遠の愛の物語。続きを読む