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イチゴパンツの少女・なずなの津軽三味線の音に魅かれたギター少年伊賀。学校で味線部をつくろうと奔走するのだが、なずなの心は複雑で…!?
※本作はmatchの個人誌作品の電子書籍版となります。【41ページ】幼いころに聞いた異国の音が忘れられないユリア。数年後日本に訪れた際、ユリアは偶然それがこの国の音だと知る。ユリアは感激のあまり、三味線演奏者の千江子に弟子入りを申し込む。持ち前の明るさと前向きさですぐに周囲と打ち解けていくユリアだったが……
音楽を題材にした漫画は多数あるので忘れてしまいがちだけれど、漫画で音楽を表現するのって物凄いことじゃないですか? なずなのねいろ、物凄い漫画に出会ってしまった気がしています。 ギター少年の伊賀が三味線を弾く少女なずなに出会い、三味線を教わろうとするところから物語は始まります。 なずなの三味線に感動し、自らも三味線の魅力に引き込まれていく…のは間違いないのですが、一筋縄ではいかないのがこの作品。 なずなには三味線を弾かなければならない理由と、三味線を弾くことができない理由がありました。 何故なずなは三味線を弾くのか、何故なずなは三味線を弾けないのか、なずなが抱えているものは何なのか。 多くは語られないまま、揺れ動くなずなの心だけをたっぷり描写して物語は進んでいきます。 真実が明らかになり、動き出したなずなの音色は静寂を切り裂くように鳴り響きます。 漫画だから音が聞こえることはありません。それでも、自分自身の音を見つけたなずなの姿が心を震わせる音楽そのものに見えました。 なずなが子どものような容姿で描かれているのにもしっかり意味があって驚きました。何から何までよくできている…。 本当に本当に出会えてよかった作品です。ぜひ多くの人に読んでほしい!