あらすじ

――彼女は、その日まで幸福だった。16歳で結婚してから、わずか一年足らずで夫に先立たれるまでは。女子高生にして未亡人になってしまった晶は、夫の実家でそのまま居候することになる。しかし、その家には晶に想いを寄せる、亡き夫の弟・誠吾もいて――。死者に心を囚われたままの晶を、誠吾は救い出そうともがくが……。義弟→未亡人→死者。この一方通行の片恋に、生産性なんてありはしない。
片恋未亡人1

――彼女は、その日まで幸福だった。16歳で結婚してから、わずか一年足らずで夫に先立たれるまでは。女子高生にして未亡人になってしまった晶は、夫の実家でそのまま居候することになる。しかし、その家には晶に想いを寄せる、亡き夫の弟・誠吾もいて――。死者に心を囚われたままの晶を、誠吾は救い出そうともがくが……。義弟→未亡人→死者。この一方通行の片恋に、生産性なんてありはしない。

片恋未亡人2

17歳で、女子高生で、未亡人。……現在、亡き夫の弟と同居中。 家庭内で暴力を受けていた晶は家から出るために16歳で結婚し、幸せな結婚生活を送っていた。けれどそれは、夫が事故でなくなるまでの短い間。17歳で未亡人となった晶は、亡き夫の実家での生活を続けるが、そこには、彼女に想いを寄せる義理の弟・誠吾がいた。誠吾に想いを告白された晶は「亡き夫の弟である誠吾からの好意を受け止めてしまったら、夫への想いが消えてしまいそう」と家を出奔する。けれど行く宛もない彼女は、自分を虐待していた実の母親の元へ帰ることに。それを知ってしまった誠吾は……。死者をめぐる切ない三角関係、完結。