あらすじ多感な少女、フリーターのトン子ちゃんの心理描写を中心に日常を描くギャグマンガ。偶然目にした岡本太郎の作品に衝撃を受け、芸術にのめり込んでいくトン子ちゃんを始め、トン子ちゃんの行きつけの喫茶店のマスター、マスターの後輩で前髪の気になるチェリーなど、様々なキャラクターの世界が繰り広げられます。どれかひとつはあたなに合う感性に出会えるかも?
私はこの漫画に「感受性」という言葉の意味を教えてもらいました。1巻にトン子ちゃんがチェリーという男に対して「鉄の感受性だワこの人!」とショックを受けるところがあります。チェリーという男をこの上なく的確に表した言葉「鉄の感受性」。 その言葉が出てきたシチュエーションって、よく考えれば特殊でもなんでもなくそこらじゅうにありふれてるんです。そしてどちらかといえば自分はチェリー側の人間。だからこそ「柔軟で豊かな感受性でいないといけない!」と当時の自分には非常に響いたわけです。 随所で作者の芸術家へのリスペクトがひしひしとつたわる内容で、トン子ちゃんが影響を受けたモノは自分の目でも観に行きたくなること必至です。