あらすじ季節は秋、母―冴子は、その子を麦(ばく)と名づけた。小説家の父―記(しるす)と、胸の病をもつ母のふたりの深い愛情の中で生まれたひとつの命。その後、母の胸の病は小康を保っていたが、結果的には、その出産の無理がたたってしまった。麦が生まれた翌年の麦秋、母は息をひきとったのだった。妻に先立たれながらも、愛情深く育てあげてくれた父のもと、亡き母への愛を胸に、秋田麦、いま青春!!