あらすじ色欲は人知を超えたものの企み――あれ以来、私は恋というものがひたすらに恐ろしいのでございます。頃は大正、東京高輪の日高邸には、両親が渡欧中のため、令嬢である麗子がひとりで住んでいた。ある日、造園を思い立った麗子の前に小さな塚が現われた。この塚には淫乱で性悪な女の怨念が封じ込められているのだというが――。魔木子が描く、不思議で淫靡な物語……。