あらすじ

不思議な恋のお話をいたしましょうか?あれはもう20年も前、頃は大正の終わり。横浜外人居留地近く鬱蒼とした木々に抱かれるようにその洋館――娼館『花の園』はあった。とっぷりと日が暮れてあたりが闇に包まれる頃、華やかに淫靡な夜の世界がはじまる。そこで桜はチャールズという男と出会い、与えられた……それは不思議な快感だった。魔木子が描く新たなる吸血鬼伝説ほか、全3篇の不思議な物語を収録。
綺譚夜話(1)

熱くせつない幻想的な愛の世界に狂い、まみれる男と女の姿――。美也は10歳になったばかりの頃、人買いに売られ故郷の寒村を後にした。そして彼女を待ち受けていた運命は想像を絶するものだった。陽も届かない部屋に閉じ込められ、昼なのか夜なのかもわからず、深い静寂の中で年月の流れを感じていた……そうして、性の生き人形としての私は完成したのです。怪奇・綺譚を詰め込んだ、魔木子が贈る究極の官能傑作集!

綺譚夜話(2)

不思議な恋のお話をいたしましょうか?あれはもう20年も前、頃は大正の終わり。横浜外人居留地近く鬱蒼とした木々に抱かれるようにその洋館――娼館『花の園』はあった。とっぷりと日が暮れてあたりが闇に包まれる頃、華やかに淫靡な夜の世界がはじまる。そこで桜はチャールズという男と出会い、与えられた……それは不思議な快感だった。魔木子が描く新たなる吸血鬼伝説ほか、全3篇の不思議な物語を収録。

女陰陽師・瑠璃子 綺譚夜話2(1)

夜ごと夢枕に立つ美形の男。今宵も導かれるままに――。周囲の男たちから「悪霊憑き」と恐れられ、生まれてこのかたまったく彼氏のできない清香。そんな清香の前に、蘇芳と名乗る男が現われ、彼女に前世の驚くべき秘密を告げる。封じられた“古の記憶”を説かれた清香は――!?魔木子の大人気『綺譚夜話』シリーズ続刊!

女陰陽師・瑠璃子 綺譚夜話2(2)

色欲は人知を超えたものの企み――あれ以来、私は恋というものがひたすらに恐ろしいのでございます。頃は大正、東京高輪の日高邸には、両親が渡欧中のため、令嬢である麗子がひとりで住んでいた。ある日、造園を思い立った麗子の前に小さな塚が現われた。この塚には淫乱で性悪な女の怨念が封じ込められているのだというが――。魔木子が描く、不思議で淫靡な物語……。