あらすじ
優秀な姉にコンプレックスを抱くヨーコ。入学早々「妹子」なんてアダ名をつけられて以来ケータ先輩のことが苦手。しかし、親友マキがケータ先輩に好意を寄せていることを知ったとき、ヨーコは自分の感情に気づく。揺れ動く友情と恋心と渦巻く嫉妬の行方は──。
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優秀な姉にコンプレックスを抱くヨーコ。入学早々「妹子」なんてアダ名をつけられて以来ケータ先輩のことが苦手。しかし、親友マキがケータ先輩に好意を寄せていることを知ったとき、ヨーコは自分の感情に気づく。揺れ動く友情と恋心と渦巻く嫉妬の行方は──。
優秀な姉にコンプレックスを抱くヨーコ。入学早々「妹子」なんてアダ名をつけられて以来ケータ先輩のことが苦手。しかし、親友マキがケータ先輩に好意を寄せていることを知ったとき、ヨーコは自分の感情に気づく。揺れ動く友情と恋心と渦巻く嫉妬の行方は──。
親友同士のヨーコとマキは、中学に上がって一人の先輩男子に出会い、少しずつすれ違っていく。先輩が苦手なヨーコは、先輩に惚れたマキに複雑な感情を抱くが、ある時自分の独りよがりと、本当の気持ちに気付く。 ♡♡♡♡♡ ほのぼのタッチで描かれる、中学生の関係性はかなり、ほろ苦い。 登場人物はそれぞれ何処か無神経で、人を傷つける。主人公・ヨーコの苛立ちに感情移入してしまうと、ある時急に彼女の身勝手さ、一方的な物の見方に一緒に気付き、共に反省させられる不思議。 誰もが報われない恋の中で、切なさを抱えているのが見えると、今までイラッとさせられてきた子にも共感できてしまう不思議。そんな「悪い見方への囚われ」と「そこへの気づき」が一冊通して描かれ、結構ハードだ。 親友のマキが、自分を差し置いて別の人を見る事にヨーコは苦しみ、二人の親友関係は揺らぐ。その心が何処へ辿り着くのか……至高の感慨のある結末は、苦しんだ分だけ優しい。