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７歳の唯（ゆい）は母の再婚によって義父・小久田（おくだ）と義兄・賢（けん）と暮らすことになった。新しい家族と幸せな生活が待っていたはずだったが……。大人達の歪（ゆが）んだ感情の犠牲になり、心に深い傷を抱えた唯。その傷から逃れるために唯は、自覚症状はないまま心の中に自分とは全く違う人格を作り出していく……。多重人格の謎に正面から挑み、精神の闇をえぐった渾身の問題作!!
「わたし、へんだ！」日に日に増える奇妙な出来事と壊れていく家庭に、小久田唯（おくだ・ゆい）は次第に不安を覚えていく。義父の性的虐待により、繭（まゆ）、悠（ゆう）、萌（もえ）、キョウコという４人の人格を持ってしまった唯を、義兄の賢（けん）だけは理解し、救おうとしてくれていた。賢を心のよりどころにしていた唯。しかし、賢の恋人の存在に絶望した唯は……!?
多数の人格を持つことを自覚した小久田唯（おくだ・ゆい）は、自分自身を取り戻す決意する。そんな矢先、唯に性的虐待を繰り返していた義父が小さな女の子を誘拐、それを見てファザコンの繭（まゆ）の人格が逆上、義父を殺害してしまう！殺人をしたのは繭、だが罪を犯したのは紛れもなく唯の体。この事実の前に、唯も賢（けん）もなすすべはなく、唯は警察へと連行される。捜査が続くなか、唯は自分の人格を統一すべく葛藤（かっとう）する……。数奇な運命に翻弄された唯の、波乱の人生の結末は!?
