あらすじ

1997年、看護学科の高校3年生の×華は母親のすすめで産婦人科医院の見習い看護師として働くことになる。子供が苦手なのに加え、中絶の現場やその後処置を体験して一時は辞めそうになるが、出産の現場に立ち会い生まれる命の力強さに感動し、仕事を続けていく決意をする。第二子不妊に悩む女性。治療をしようと家族に相談するが、理解してもらえずに…。
透明なゆりかご(1) 産婦人科医院看護師見習い日記

看護学科の高校3年生の×華(ばっか)は母親のすすめで産婦人科医院の見習い看護師として働くことになる。中絶の現場やその後処置を体験して一時は辞めそうになるが、出産の現場に立ち会い、生まれる命の力強さに感動し、仕事を続けていく決意をする。「多くの人に教えたい、読んでほしい」回を追うごとに読者からの反響が大きくなっていった感動作、いよいよコミックスで登場!

透明なゆりかご(2) 産婦人科医院看護師見習い日記

分娩中の死亡事故。医師と看護師が取るべき対応は? 14歳の妊娠。産む、産まない? その決断は? 出産の付添い人・ドゥーラとは? 子供が嫌いな看護師・栗山さんが産婦人科医院に勤める理由は? 大反響を呼ぶ真実の産婦人科医院物語!!

透明なゆりかご(3) 産婦人科医院看護師見習い日記

“赤ちゃんが無事に産まれることは、当たり前ではない”大反響を呼ぶ作者の体験に基づいた真実の産婦人科医院物語! 「長く生きられない命」中絶? それとも――。病院で母を待ち続ける男の子。母親はどこに? 命がけのハイリスク出産。妊婦の決断は? ほか全7話収録!!

透明なゆりかご(4) 産婦人科医院看護師見習い日記

産まれてきた赤ちゃんが両親に全く似ていない原因は? 引退した老助産師。彼女が経験した忘れられない分娩とは? 母親が失踪。残された育児能力のない父親。誰が育てる? 保育器に入るには不似合いな大きな赤ちゃん。その秘密とは? 他全8エピソード収録!!

透明なゆりかご(5) 産婦人科医院看護師見習い日記

中絶専門の産婦人科医院。そこで×華が見たものは? 障害を持って生まれてきた子供に起こった奇跡とは? ×華のクラスメイトが3人同時に妊娠。何故? 子供を突然亡くし罪悪感を背負った母親がとった行動とは? 他全8エピソード収録。大反響作、待望の最新刊!!

透明なゆりかご(6) 産婦人科医院看護師見習い日記

父親になる男が妊婦にとったとんでもない行動とは? 中絶を決めた女性がシングルマザーになる決意をした理由は? 子煩悩に見える母親の腕にあるリストカット傷の意味は? 自分の腋にできたシコリに話しかける少女。何故? 大反響エピソード多数収録!!

透明なゆりかご(7) 産婦人科医院看護師見習い日記

知的障害を持つ女性が妊娠。彼女の悲痛な過去とは? 性的暴行を受けた女性が妊娠・中絶。その消せない痛みとは? 特別養子縁組を決めた女性達の葛藤と母としての想いとは? 第42回講談社漫画賞 少女部門受賞、ドラマ化も決定した超話題作最新刊登場!

透明なゆりかご(8) 産婦人科医院看護師見習い日記

1997年、看護学科の高校3年生の×華は母親のすすめで産婦人科医院の見習い看護師として働くことになる。子供が苦手なのに加え、中絶の現場やその後処置を体験して一時は辞めそうになるが、出産の現場に立ち会い生まれる命の力強さに感動し、仕事を続けていく決意をする。そして今日もまた新たな命の現場に立ち会う…。

透明なゆりかご(9) 産婦人科医院看護師見習い日記

1997年、看護学科の高校3年生の×華は母親のすすめで産婦人科医院の見習い看護師として働くことになる。子供が苦手なのに加え、中絶の現場やその後処置を体験して一時は辞めそうになるが、出産の現場に立ち会い生まれる命の力強さに感動し、仕事を続けていく決意をする。第二子不妊に悩む女性。治療をしようと家族に相談するが、理解してもらえずに…。

透明なゆりかご 産婦人科医院看護師見習い日記

産める方の産婦人科個人医院のお話

透明なゆりかご 産婦人科医院看護師見習い日記 沖田×華
ゆゆゆ
ゆゆゆ

「コウノドリ」のように産科でのお仕事をテーマにした漫画。 こちらは個人病院で、産める方の産婦人科で、堕胎も取り扱っているそうで、街のお医者さんならでは、「コウノドリ」とは違った大変さが語られている。 そんな中で見習い看護師として働いていた、高校3年生×華ちゃんは、なかなか肝が座った子だと思う。 産婦人科って、赤ちゃんがぴょこぴょこホギャホギャしていて心あらわれる風景があるのは、健康な赤ちゃんがコットで寝ている新生児室くらいで。 病院へ行ってみると、婦人科も、産める産婦人科も、産めない産婦人科(妊娠後期は転院)も、どこも独特の緊張感が満ちている。 病院だけでなく患者側もピリピリしている。 不調を治したい人、おさえたい人、子供を産みたい人、産みたくない人、全部まとめてかかっているのだから、当然だと思う。 赤ちゃんはかわいいけれど、それだけじゃない。 出産は病気でも怪我でもないけど、死ぬかもしれない事象。 生殖のための臓器が絶妙なバランスで成り立っているものだから、ちょっとしたことで起こる不調。 残念ながら、すべて望まれている生ではないということ。 読んでいて、こんなお仕事を裏ではしていたんだなと思うと同時に、この中で働き続けられる医療従事者ってすごいなと思った。 沖田×華さんは「毎日やらかしています」の印象が強かったのですが、変わりました。

透明なゆりかご 産婦人科医院看護師見習い日記

涙腺崩壊しすぎて読むのが何度もとまる

透明なゆりかご 産婦人科医院看護師見習い日記 沖田×華
六文銭
六文銭

医療マンガは数あれど、産婦人科で、ここまでリアルな話を初めて読みました。 ドラマチックな展開などありません。 淡々とした生と死の現実があります。 最近「親ガチャ」なんていう言葉が流行ってますが、 正直、自分自身も家庭環境に恵まれたほうではなかったので、 そういう発言する人たちを 「できない言い訳だろ」 と嫌悪感すら感じていたのですが、撤回します。 親によって子供の人生は左右されます。これは事実です。 それこそ、産まれてこれるのかどうかさえも。 本作は、そういった様々な親の姿が生々しく描かれております。 際立つのは、恵まれない子供たち。 中絶、死産、障害、そして虐待。 子を持つ親としては、これを読むのが本当にツラくて、 基本1話完結型なのですが、読むたびに毎度ボロボロになります。 と、同時に、とても考えさせられました。 子供の生きる力は、親にとって希望だと思っていましたが、 絶望な人もいる。 子供の期待に応えられず、つぶれてしまう人もいる。 そうしたとき、どうすればよかったのだろう?何ができるんだろう? 心底、悩みます。 個人の問題なのか、行政の問題なのか。 本作に出てくるような恵まれない子は一部でしかなく、 この国にもっと大勢いるのだと思うと、よりそう思います。 未来の力であるはずの子どもたちが、このような状況におかれていると知るよいきっかけになりました。 マンガと侮るなかれ。 虐待件数上昇中とか、そんな単純な数字でははかれない現実が、 鮮明に心にきざまれます。 あらためてこういうマンガが広く普及して、考えるきっかけになって欲しいと思いました。