あらすじ

刑事の森村つぐみにとっても容疑者の加治清にとっても、長い長い一日が終わろうとしていた。だが、取調べが終われば帰れると信じていた清は留置場での待遇に驚き、悲しみ、ほとんど眠らない夜を過ごすことに。明くる日、否認を続ける清を追い詰めるため、松下係長は凶器の入手経路解明をつぐみたちに命じる。一方、凄惨な事件の犯人として清の情報がネットに拡散、その被害は婚約者の田原まりもの家にも…。週刊女性連載中。 収録内容:「拘留者番号「15番」」、「長い、長い一日の終幕」、「留置場の係員たち」、「私って、ちゃんと笑える……」、「捜査検事・藤 幸一郎」、「田原家への攻撃」、「丸裸にされる……!!」、「暴かれる、清の過去」、「清の二面性」、「新たなる証人!?」

警視庁の刑事・森村つぐみは愛する息子・優馬を育てながら忙しい日々を送るシングルマザー。一方、倉庫作業のアルバイト青年・加治清は、ひょんなことから職場の田原まりもに興味を持ち始めるが、クリスマスイブの初デートの夜、凄惨な殺人事件が起きて……。「きらきらひかる」の郷田マモラが贈る、渾身の警察ミステリー、待望の電子化! 主婦と生活社刊。

ニコラオスの嘲笑(2)

シングルマザーの敏腕刑事・森村つぐみはクリスマスイブに発生した殺人事件の捜査に駆りだされた。だが、息子との約束をなかなか守れることができず、母親としての自分と刑事としての自分の狭間で苦しんでいる。一方、加治清は自分が容疑者として疑われるのではないかと心配し……。「きらきらひかる」の郷田マモラが贈る、衝撃の犯罪ミステリー、待望の電子化! 主婦と生活社刊。

ニコラオスの嘲笑(3)

捜査が進み、加治清は要注意人物と認定されたものの決定的な証拠に欠いていた。そんな最中、つぐみに託児所から息子・優馬が暴れたと電話が。刑事として母親としての葛藤に苦しむつぐみだが、心を鬼にして捜査の最前線に戻る! 週刊女性連載中、衝撃の警察ミステリー、3巻同時電子化! 主婦と生活社刊。

ニコラオスの嘲笑(4)

加治清の殺人容疑は固まったと思われたが、証拠不十分という幹部会議の判断で逮捕は見送られることに。愛する息子と離れたまま憔悴する森村、そんな森村を見てますます思いが募る小倉、久しぶりの恋人とのデートに浮かれる生駒、現場と上層部の双方のプレッシャーに苦悩する吉井管理官…それぞれがそれぞれの事情を抱えたまま、短い正月休みに入る。主婦と生活社刊。

ニコラオスの嘲笑(5)

警視庁の刑事・森村つぐみは、シングルマザーの敏腕刑事。愛する息子・優馬を託児所に預け、クリスマスイブに発生した殺人事件に集中する。幼い優馬の心は寂しさに耐えかねて、亡き父の実家に行ってしまう。つぐみは事件に没頭し、壊れそうな息子の心を救うことが出来ない。捜査の結果、容疑者として加治清の名前が挙がるが、証拠は決め手に欠ける。被害者の一人が政治家だったため、彼の学閥から早期逮捕へのプレッシャーがかかる。一方、清は同僚のまりもとの愛を育み、まりもの持病を理由に反対する母親に、生まれて初めて立ち向かっていた。この事件さえ解決出来れば、優馬を引き取れると願うつぐみだが、清の動機がわからず悩む日々が続いた。上からの期限を切ったプレッシャーもあり、捜査は一気に大詰めを迎え、とうとう清の手に手錠がかけられた!(収録内容:「再捜査開始!!」「被害者家族の悲しみ」「鍛治清は本当に犯人なのか!?」「わがままも言えない……」「歪められていく清のイメージ」「真犯人・山川 由佳」「見落とされる真犯人」「加治 清は犯人だ!!」「山川由佳の狂気」「加治 清 逮捕!!」)

ニコラオスの嘲笑(6)

シングルマザーで敏腕刑事の森村つぐみは、ついに殺人事件の容疑者として加治清を逮捕するが、動機を含めて不可解な点が多く、悩んでいた。一方、松下係長は上司からの取り調べの全面可視化命令に猛然と反対、自分のやり方で清を完全自白に追い込もうとしていた。一方、残された清の家族は……。週刊女性連載中の警察ミステリー、いよいよ佳境へ!収録内容:「逮捕・連行される清」「清・逮捕の報道」「加害者とされた家族たちの動揺」「吉井管理官の離脱」「取り調べ、可視化への抵抗」(前編・後編)「取り調べ開始!」「弁解録種」(前編・後編)「母の錯乱」

ニコラオスの嘲笑(7)

状況証拠を積み上げて加治清を逮捕したものの、刑事・森村つぐみは殺人の動機がどうしても理解できないでいた。それもそのはず、事件には「山川由佳」という真犯人がいたのだ。現場を指揮する松下係長は取り調べの全面可視化を断って清を問い詰めるが、清は身に覚えがない犯行を認めるわけにはいかない。「もう嘘はつかない。本当のことを話そう」と決意する清だが…。週刊女性連載中。収録内容:「松下係長の逆襲」、「選ばれし、警視庁捜査一課」、「冤罪の仮説〈前編〉」、「冤罪の仮説〈後編〉」、「加治 清と話がしたい!!」、「わかりあえない2人」、「一般市民の歓喜」、「松下係長の作戦変更」、「ぼくは やっていない!!」、「松下係長の敗北」

ニコラオスの嘲笑(8)

刑事の森村つぐみにとっても容疑者の加治清にとっても、長い長い一日が終わろうとしていた。だが、取調べが終われば帰れると信じていた清は留置場での待遇に驚き、悲しみ、ほとんど眠らない夜を過ごすことに。明くる日、否認を続ける清を追い詰めるため、松下係長は凶器の入手経路解明をつぐみたちに命じる。一方、凄惨な事件の犯人として清の情報がネットに拡散、その被害は婚約者の田原まりもの家にも…。週刊女性連載中。 収録内容:「拘留者番号「15番」」、「長い、長い一日の終幕」、「留置場の係員たち」、「私って、ちゃんと笑える……」、「捜査検事・藤 幸一郎」、「田原家への攻撃」、「丸裸にされる……!!」、「暴かれる、清の過去」、「清の二面性」、「新たなる証人!?」

ニコラオスの嘲笑(9)

殺人事件の容疑者として逮捕された加治清は弁護士との面会を状況打開の唯一の望みと考えていたが、あいにく国選弁護人にはその熱意がなく、さらに絶望の淵に追いやられることに。刑事の森村つぐみと小倉雅文は物的証拠になるはずの凶器探しを続けていたが、手がかりはつかめない。一方、清の取調べを行う松下係長は警視庁の上層部から呼び出しを受け……。週刊女性連載中。収録内容:「当番弁護士」、「学閥の宴」、「藤検事の家庭の事情」、「家族たちへの想い」、「ある冤罪被害者の叫び」、「つぐみからの言葉」、「ネットの誹謗中傷」、「まりもの危機」、「被害者の「心」を想像しろ!!」、「上層部からの通達」

ニコラオスの嘲笑(10)

上層部による露骨な圧力を受けて松下係長はついに違法な取り調べを実行、容疑者・加治清は肉体的にも精神的にも追いつめられる。同時に、捜査一課の刑事たちは、有罪の重要証人となる可能性のある「逃げた少年」の捜索範囲を広げることに。一方、森村つぐみは清の上司、そして恋人の田原まりもの供述を取ろうとする…。収録内容:「捜査1課6係の焦り」、「突然の監視」、「つぐみ、まりもと会う」、「田原笑子の訴え」、「死刑にはならない!?」、「藤検事との遭遇」、「小倉雅文の苛立ち」、「悪魔の違法行為(1)」、「桜川捜査一課長の葛藤」、「藤検事の疑問」

ニコラオスの嘲笑(11)

殺人事件の重要容疑者・加治清に対する松下係長の違法な取り調べは、眠らせない、食べさせない、とさらにエスカレート。否認を続ける清だが、その精神はますます追い詰められていく。だが、松下ら捜査陣も上層部の学閥からの圧力に悩まされていたのだった。事件には真犯人「山川由佳」がいるのだが、警察も検察もいまだその影さえつかめておらず、由佳は今夜も彼氏との楽しい夜を過ごしていた。収録内容:「絶望の、清」、「みんな女たちが悪いんだ!!」、「松下係長の同様」、「悪魔の違法行為(2)」、「悪魔の違法行為(3)」、「オレにも家族があるんだ!!」、「私には「仲間」がいる」、「握りつぶされる「個」の意見」、「清が落ちてゆく……」、「「やった」と言ってしまおう…」

ニコラオスの嘲笑(12)

ようやく見つけた「逃げた少年」の話は容疑者・加治清の犯行を固める証拠になるとはいえず、刑事・森村つぐみはますます清の逮捕に疑問を持つように。一方、清は松下係長に恋人・田原まりもの取り調べを持ちかけられて激しく動揺する。そしてついに、そのときがやってきた……。収録内容:「生駒薫平、再登場」、「事件に対する、それぞれの思い」、「松下係長と清の根くらべ」、「ナイフと少年」、「こんな生き方をオレは望んでいたのか!?」、「小倉雅文の決断」、「自供」、「清、自供の報告」、「清、自供の波紋」、「ほかに犯人がいる!!」

ニコラオスの嘲笑(13)

執拗な取り調べを受け、清はついにやってもいない殺人を「自白」してしまう。その夜、事件解決の祝杯を上げる捜査班だったが、つぐみと管理官の吉井はその内容に納得がいかず、あらためて捜査資料を見直そうとする。翌日から取り調べは起訴のための供述調書作成へ移行、もはや後戻りできない状況になりつつあった……。収録内容:「松下係長の帰還」、「真実は何なの!?」、「私は正しいことをするだけです」、「幽霊の正体」、「供述調書作成」、「私たちはどこで間違ったのか?」、「小倉の自白調書作成」、「小倉の不快感」

ニコラオスの嘲笑(14)

殺人罪での起訴へ向けて清の供述調書の作成が進み、実況見分の日取りも決まった。一方、真犯人は別にいると考える刑事・森村つぐみは、被害者が遭遇したと思われるトラブルの可能性を探ろうとする。収録内容:「空白の13分間」「サンタのアルバイト」「真犯人との接点」「被害者と接触した男」「実況見分開始」「それぞれの思惑」「ぼくは犯人だ…!!!」「犯行の再現」「つぐみ、正義の訴え」「それは真実の言葉じゃない!!」

ニコラオスの嘲笑(15)

駅周辺の防犯カメラの画像を何度となく見直す刑事・森村つぐみは、ついに真犯人と思われる女を見つける。そんななか、重体だったもうひとりの被害者が治療の甲斐なく死亡。裁判で死刑の可能性が浮上すると、容疑者・加治清は否認に転じる。それは市民感情を逆なでするに十分な行為だった…。収録内容:「新たなる決意」「行きつく先は地獄」「大切な人を守るために…」「清、再否認の衝撃」「一般市民の反応」「藤検事の不安」「真犯人の画像」「この女を探せ!!」「追い込まれる真犯人」「清、精神鑑定へ」

ニコラオスの嘲笑(16)

加治清の責任能力を診断するにあたり、藤検事は学閥の色がついていない芦屋教授を選定、約2か月間にわたる鑑定留置が行われることに。たったひとりで真犯人を探し続ける刑事・森村つぐみの捜査もなかなか進展が見られないまま。一方、追いつめられているのは真犯人・由佳も同じだった。衝動的に自首しようと武蔵田署を訪れるが、そこに加治の恋人・田原まりもが……!収録内容:「鑑定留置」「追い込まれる真犯人」「清くんのために…」「つぐみの不安」「追う者と追われる者」「鑑定留置終了」「優馬の気持ち」「早く会いたい…」「真犯人との遭遇」「まりもの妊娠」

ニコラオスの嘲笑(17)

「加治清に責任能力あり」という精神鑑定結果も、実は泉田次席検事の圧力から捏造されたものだった。迫る勾留期限、続く学閥の嫌がらせ…つぐみは最後の望みをかけてある行動に出る!収録内容:「裏切りの鑑定医」「学閥の脅威」「あと5日で真犯人を…!」「小倉雅文の決断」「つぐみと小倉」「必ず真犯人を見つけ出してやる!」「藤VS泉田」「藤検事の失点」「いつか親子3人で…」「藤検事の葛藤」

ニコラオスの嘲笑(18)

つぐみが刑事生命を賭けて臨んだ最後の取り調べで、加治清と真犯人の接点がついに見つかった! だが、起訴期限は目前で、証拠の確保と真犯人逮捕の時間はあまりにも少ない。つぐみはある確信を持って、田原まりもの家に向かうのだが…。週刊女性連載の人気警察サスペンス、いよいよ完結!収録内容:「第6のサンタ!?」「真犯人は、山川由佳!!」「空き箱の奇跡」「新犯人逮捕へ…」「若手刑事たちの思い」「真犯人・山川由佳の生い立ち」「真犯人・山川由佳の犯行」「新犯人逮捕!!」「2つの再会」