あらすじ

妹を誤って殺してしまったペンテシレイアはアマゾーン国の次期女王に選ばれながらも、友好国トロイアに蟄居を命じられる。不吉な未来を常に幻視するアルティモラは主人であるペンテシレイアに女王になる事を辞退するよう進言する。しかし、トロイア王の庇護の下で自暴自棄の日々を過ごすペンテシレイアは、アルティモラの気持ちとは逆に敢えて非情なる女王になる意志を固めていく!そんなペンテシレイアに帰国の命が下るその頃、トロイアの王子パリスが勉学の為に訪れていたスパルタで王妃を略奪する事件が起きた。ここにギリシャ神話に描かれるあのトロイア戦争の火ぶたが切られる!
エリュシオン―青宵廻廊―(1)

迫害から逃れ、巫女の子アルティモラが亡命した国アマゾーン。そこは高潔な処女神アルテミスを信仰する女戦士だけの王国だった。アマゾーンではいっときの平穏の中で次期女王候補を決めるための儀式が進められていた。候補者であるペンテシレイアの下に身を寄せるアルティモラは夜毎悪夢を見るようになる。その頃ギリシャでは古代史を変える大きな悲劇が生まれようとしていた。トロイア戦争を舞台に市東亮子が放つ渾身のスペクタクル・ロマン!

エリュシオン―青宵廻廊―(2)

処女神アルテミスを信仰する女戦士の王国アマゾーン――次期女王候補となったペンテシレイアは数名の候補者とともに修行の旅に出る。それを機にペンテシレイアの家を守る巫女の子アルティモラは亡き母の言葉が幾度も蘇る。「ペンテシレイアさまを支えて。あの方は――」予知能力を持つアルティモラが見る不吉な夢、月の周りにまとわる12の光の玉が暗示するものは?ペンテシレイアの旅先ギリシャに、故郷アマゾーンでも平穏を破る不穏な空気が漂い始める。アルティモラの幻視は悲劇か破滅か?トロイ戦争を舞台に描く壮麗なるスペクタクル・ロマン第2巻!

エリュシオン―青宵廻廊―(3)

女戦士の王国アマゾーンの秩序と平和を守るための二つの儀式、次期女王の候補選びと、子作りの儀――女王候補として修行の旅に出ていたペンテシレイアはギリシャで出会ったピュラ(アキレウス)に心を寄せるも、再会の約束を果たせず帰路に就く。一方、アマゾーンでは子作りの儀のため、犠婦達が戦士に守られヒッタイトに赴く。彼女たちにはヒッタイトの製剣技術を持ちかえる使命も帯びていた。ペンテシレイアを始め精鋭兵士が不在の機会を待って反親女王派が不穏な動きを始める。巫女として目覚めたアルティモラの幻視が暗示するものは一体?

エリュシオン―青宵廻廊―(4)

女だけの国アマゾーンの次期女王を選ぶためギリシャへ候補の戦士が旅だった後、市民権をめぐり改革を進めようとする女王とアマゾーンを旧来の封建的秩序に戻そうとするアンセノエー大相の対立はますます激しさを増していく。その一方で国の維持のため子作りの犠婦達がヒッタイトに向かった。そんな中、主人であり女王候補のペンテシレイアの帰りを待つアルティモラは巫女頭のババさまから予知能力を認められていく。そしていよいよペンテシレイアをはじめ次期女王候補達が帰国する――アマゾーンが国の将来を決める政策に揺れ動くのに呼応するがごとくアルティモラの心は己の予知能力が示すアマゾーンの未来を視る事によって乱されていく。夜毎夢見る月光の中で天馬を駆る12人の戦士とは?アルティモラの不吉な幻視はついに戦火の中で果てるペンテシレイアの姿を映し出す!!

エリュシオン―青宵廻廊―(5)

妹を誤って殺してしまったペンテシレイアはアマゾーン国の次期女王に選ばれながらも、友好国トロイアに蟄居を命じられる。不吉な未来を常に幻視するアルティモラは主人であるペンテシレイアに女王になる事を辞退するよう進言する。しかし、トロイア王の庇護の下で自暴自棄の日々を過ごすペンテシレイアは、アルティモラの気持ちとは逆に敢えて非情なる女王になる意志を固めていく!そんなペンテシレイアに帰国の命が下るその頃、トロイアの王子パリスが勉学の為に訪れていたスパルタで王妃を略奪する事件が起きた。ここにギリシャ神話に描かれるあのトロイア戦争の火ぶたが切られる!