あらすじ古白が一子に突然のキス!?努は動揺する一子を連れて鎌倉へ。追いかける古白は、一子にある約束を…。そんな中、姉夫婦が風邪でダウン!勇気を出して実家に戻った一子は家族と和解を果たす。一方、古白は仕事で心霊スポットに行くことに。心配な一子が強引についてきて!?
他人同士がひとつ屋根の下でわちゃわちゃしてるんですが、お面の男の子・古白くんと主人公・一子ちゃんが抱える心の傷や抗えない境遇がわりとショッキングなので読んでる間はずっと心がざわざわしてる。 ひとつ前にクチコミを書いた「ディア マイン」と比べると、けっこうシリアス多めです。 ディアマインとの共通点としては、主人公がほんわかしていて自分より他人の気持ちを優先しがちなんだけど、いざという時に芯の強さを発揮すること、あと小さい子供が出てきてやっぱり可愛い(ディアマインでは寿千代、こっちでは寅次郎と名前はごっつめ)。あと、なにかと苦労している子どもの近くに、保護能力があるかっこいい大人がいること(←個人的にはこれがいちばん高尾先生の漫画の好きなところ)。 見たくないものが見えてしまう古白と、あるものだけが見えなくなってしまった一子が、お互いが幸せになってもらうために、そして自分も幸せになるために努力した結果がこれなんだなと思うと、やっぱ最後は泣けてきますね… ある出来事をきっかけに古白がお面を取るんですが、そこからの2人の恋の進行の速さったら、すごかった。 今あらためて読むと、若干6冊の中にいろんなことを詰め込み過ぎかも?もっと学校生活を描いたり、サブキャラの人となりを掘り下げる回があっても良かったかなと思いました。 家族とか血の繋がりとか、年齢や見た目、職業…人間の大事なところはそこじゃないというのが一貫してるテーマかなと思います。