あらすじ輪から貰った帽子から過去の情報をサイコメトリした蓮は、少年時代の輪のような行動を繰り返すようになる。その後自分を「S」だと名乗り、様子がおかしい蓮。ある夜見た、少年の夢の謎を解くためにカチコ達と東京タワーへと向かった蓮は、紫苑=輪の記憶に翻弄されて──!?
元々は『ぼくの地球を守って』を長年愛読してくださってるファンの方々へのお礼として読み切りのつもりで描かれたそうです。完結から約10年を経ての続編になるので絵柄はだいぶ違います。かなり現代風です。最初は亜梨子と輪の息子である蓮くんの成長物語なのですが、最終的には〈亜梨子と木蓮〉〈輪と紫苑〉の関係がある形でようやく決着を迎えることになるので、この続編でも主役はやっぱり亜梨子と輪だったなと思いました。しかし両親の力を受け継いだ蓮くんの存在が大きな意味のあるクライマックスをもたらしていて感動しました。『ぼく地球』のもう一つのラストとしてぜひ読んでほしいです…と言い切りたいところですが、物語はさらに続編の『ぼくは地球と歌う 「ぼく地球」次世代編II』へと繋がっていきます。