作品情報著者たなかのかarrow_forward_ios巻数全6巻arrow_forward_iosカテゴリ少年マンガarrow_forward_ios出版社マッグガーデンarrow_forward_iosレーベル月刊コミックブレイドarrow_forward_ios年代2000年代arrow_forward_ios刊行期間2011/12/06ジャンルSF・ファンタジー
五年ぶりに帰った町で、女子高生のタビは途方に暮れる。そこは「今日」を繰り返す町になっていた。大切な人に会いに行きたいのに、町の中に入る事も出来なくて……。 ▲▲▲▲▲ タビは降車駅を起点に、不思議な事態に気付いた家出青年と警官と共に、町を調べる事になる。 町に入るには、特定の路を自由に操る能力が必要。流れ星が与えたその能力の謎、能力者達の思惑や能力の授受を巡り、複雑で繊細な、ハラハラする物語が展開される。 タビは酷く内向的な子。彼女と関わる人々も「夢が叶わない」「思いが届かない」という重さを抱え、終始切ない。迷える人の内面みたいに複雑な「緒道」の路地。懐古調の風景はどこか未来を拒む様で、懐かしくて少し重い。 己を否定し闇に消えたがる人を救うのは、握手し・何かを分け合い・引っ張る手。他人と手を繋ぎ・星が星座になったら・時はぐるぐると動き出す……という感じの壮大な優しさの物語は、「緒道」の光景と共に私の孤独を癒してくれる。