インターハイの埼玉代表を決める決勝戦で、雷電工業と死闘を繰り広げるあけぼの高校だが、決着がつかずに延長戦に突入。北条キャプテンが負傷退場するなど激戦が続く。武田が左足からバズーカ・チャンネルを放てば、上杉や菊麻呂も次々とシュートを打つが、キーパーの雷丸(いかづちまる)にことごとくセーブされる。やがて、再び雷電の平賀のシュートを武田は防ぐことができず、ゴールを許してしまう。大熱戦の末、惜しくも勝利を逃すあけぼの高校。そして、負けた悔しさをバネに、猛練習に明け暮れるあけぼの高校。そんな折、ふとしたことで、ムエタイ部の藤堂と武田が互いの部の吸収合併をかけた異種格闘技戦を行うことになった!怒涛の最終巻はリングで試合開始!!
連載開始は1991年、まだJリーグが発足する前で、当時サッカーはマイナースポーツだった。地域にはスポーツ少年団があり、小学生だった私は野球部に入りたかったのだが、親に「小さい頃から野球をすると肩を悪くするから駄目」と言われサッカー部に入れさせられた。 しかしやってみたらサッカーは楽しく、さらに割とうまい方だったので、結局その後高校までサッカーは続けることになった。この作品も最初から読んでいて、初期のサッカー人生を支えてくれたと言っても過言ではない。 が、あくまでギャグ漫画であり、まともなサッカーではない異能バトルである(風を操ってボールを弾き返す双子とかが出てくる)。今になってみれば分かるが、当時はインターネットもなく、放送もされず、故に読者に知識もなかったので、本格的な戦術をストーリーに反映するにはまだまだ時間が必要だった。 いまやリベロなんてポジションは存在せず、ブラジルは強いけどサッカー選手として成長する本場はヨーロッパで、日本のW杯出場は夢ではなくなり、スーパーゴールとは呼ばずゴラッソと呼ぶ時代。もはやこんな作品は思いつきすらしないだろうから、逆説的にサッカー界の進化を教えてくれている。 埼玉やカバディを知ったのもこの作品だし、「ニガくてなんぼのコーヒー豆」というギャグで爆笑していた頃が懐かしい。第1話のテンションは改めて読んでもすごい。