あらすじバロットとウフコックは、ボイルドとの死闘から危うく救出される。しかし、力に溺れ暴走したバロットは、ウフコックを濫用し、ズタズタに傷付けてしまう……。自らの犯した過ちに絶望する彼女が目覚めた先は“楽園”。束の間訪れた平穏な時間を過ごすバロットにまたも刺客の影が迫り来る――!!
いまや説明すら不要のビッグタッグによる伝説のコミカライズ。小説、コミックそれぞれが冲方丁、大今良時両氏の出世作となった。 2008年に発表された読み切り「聲の形」で当時高校生という若き才能に漫画界が騒然となったなか、その翌年満を持しての連載デビュー。複雑極まるSF表現やカジノでの心理戦をほとんど原作に忠実に描ききった筆力はまさに新人離れという他なかった。これは個人的な感想ではあるが漫画版のバロットは、大人びた印象の劇場アニメのそれと比べて少女らしい可愛さが強調されており、原作のイメージにはより近いかなと感じた。 この頃は、作画の大今良時本人が「不滅のあなたへ」という壮大なオリジナルSF作品を生み出すとは想像もしてなかったな…