あらすじ

子供の頃、改蔵は羽美に「大人の時間の秘密を知りたくない?」と話をもちかけられた。子供が大人の時間に起きていると恐ろしいことが起こると信じていた改蔵はこの話を断るが、羽美に強行に大人の時間に連れて行かされる。そこで大人の時間の秘密を守る警察官と出会った2人は…!?
かってに改蔵 1巻

幼なじみの羽美に公園の遊戯施設から突き飛ばされた事故以来、思い込みの激しい性格になってしまった勝改蔵。高校生となっても、そのエキセントリックな性格は治るどころか、ますますひどくなるばかり。ひょんなことから、自分が改造人間になってしまったと勘違いした改蔵は…!?改蔵が虎馬高校科特部のみんなを巻きこんで、ギャグのオンパレード!!

かってに改蔵 2巻

「オフィスラブがしたいんです!!」科特部の部室に来るなり叫ぶ改蔵だったが、いつものように羽美は全然相手にしない。そこへ「わかるぞ、勝くん!!」と言うなり、感動のあまり涙を流す人物が登場する。ナント、それは校長のヨシダだった。教師歴30余年のヨシダ校長は、常にオフィスラブをしたいと願っていたと言い出して…!?

かってに改蔵 3巻

「タイタニック」配収新記録の記事を読み、「映画は儲かる!」と改蔵たちは映画のアイデアを出し合う。スペクタクル、ラブロマンスと意見が真っふたつになり、結局そのどちらでもある「タイタニック」っぽいものを撮ることに。だが、科特部の面々は、あの大ヒット作品をだれも見ていなくて…!?

かってに改蔵(4)

ついにライバル登場!!と言っても改蔵のではなく、博士こと「すず」のなのだ。彼女の名は「ジュン」。かつて「日本橋のジュン」「アキバのすず」と呼ばれ、電脳少年たちのアイドルだった2人。デュオを組んで発売した「恋はLSD」はインディーズながら驚異的なヒットとなり、直後にメジャーデビューが決定したのだが…!?

かってに改蔵(5)

近辺の駄菓子屋で、悪質な犯罪「大人買い」が続発する。「大人買い」とは、お金を持っている大人が、経済力をひけらかすように駄菓子屋の品をいっぺんに買い占め、子供たちから駄菓子屋に通う楽しみを奪ってしまうという、卑劣な行為のことだ。怒りに燃える改蔵らは、その犯人探しに乗りだす!

かってに改蔵(6)

「とらうま動物園」を訪れた改蔵は、パンダを見て「かわいいっ」と喜ぶ羽美らに「見た目にだまされるな!白くまや黒くまと同じように恐ろしいのだ!」と警鐘を鳴らす。中国では毎年何人もの人が野パンダに襲われているというのだ(本当の話らしい。パンダは肉食目)。すると、その話を聞いていた男がうっとりパンダを見つめはじめて…!?

かってに改蔵(7)

うっとりと白紙を見つめる改蔵。いや、それは改蔵に言わせればただの白紙ではない。この白紙こそは、縦1に対し、横が1.6189339…の黄金比でできている、数学界で最も美しいとされている長方形なのだ。その美しき長方形を眺めながら改蔵が癒されていた頃、元天才塾数学講師・じん先生が…!?

かってに改蔵(8)

Y2K・2000年問題を前にして、改蔵は焦っていた。改造人間である(と思い込んでいる)自らの誤作動で、世間に迷惑をかけやしないかと!天才塾でも対応マニュアルを配付し、注意を呼びかけている。それによると「2000年になると、全ての人の体内時計がリセットされ、1年生になってしまう」というのだが、その内容は一体…!?

かってに改蔵(9)

社会には社会のルールがあるように、自分には自分のルールがある。それが「自分ルール」。たとえば「プールに入った日は、お風呂に入らなくてもOK」、「横断歩道は必ず白い所を歩く」、「落とした食べ物は5秒以内ならセーフ」などなど…。改蔵は自分の周囲の人々の「自分ルール」の調査を始める。

かってに改蔵(10)

子供の頃、改蔵は羽美に「大人の時間の秘密を知りたくない?」と話をもちかけられた。子供が大人の時間に起きていると恐ろしいことが起こると信じていた改蔵はこの話を断るが、羽美に強行に大人の時間に連れて行かされる。そこで大人の時間の秘密を守る警察官と出会った2人は…!?

かってに改蔵(11)

夏の朝。今日は大事な試合の日。海辺にある改蔵の家では、今朝も一緒に暮らす許嫁のすずが改蔵を起こしていた。そんなすずを見て「あらあら、まるで世話焼き女房ね」とひやかす、すずの姉。そのナイスボディーっぷりに改蔵は朝っぱらから鼻血がタラーッ…。というのはぜ~んぶ嘘で…!?

かってに改蔵(12)

御歳暮の時期、社長は怒っていた。毎年毎年「つまらないものですが」と色々な品が送られてくるが、それはサラダ油、コーヒー、ハム、缶詰、ビール等々、実際には使えるものばかり。本当につまらないものがほしいと駄々をこねる社長に、すずが究極の「つまらない者」を届けることに。

かってに改蔵(13)

引っ越しシーズンたけなわの春3月。新しい環境、新しい生活の中で、過去の自分を捨てようという人も多い。羽美もそのひとり。いつの間にか「田中陽子」という女子大生にキャラを変え、自分フルモデルチェンジをしていたのだ。だが、簡単に自分のキャラを変えられると思ったら大間違い。そのためには、まず行かなければならない場所があるのだ。その場所とは…!?

かってに改蔵(14)

しがらみハリウッド前交番に、改蔵、羽美、地丹が道をたずねにきた。だが、各自が聞いたのは、改蔵「まんが道」、羽美「人の道」、地丹「男道」。交番の警官は当然答えられない。がっかりする改蔵に、すずがどんな道にも対応するカーナビを渡した。改蔵はそのカーナビで早速「まんが道」を探しはじめる。すると…!?

かってに改蔵(15)

羽美が大きなカバンを持ってバスを待っていた。カバンの中には北海道のガイドブックに青春18キップ。そう、羽美は「自分探しの旅」に出ようとしていたのだ。改蔵は「自分探しの旅といえば聞こえはいいが、その大半は現実逃避、もしくはただの失踪」と喝破。羽美に「自分探しのプロ」である私立探偵・自分寺三郎を紹介する。

かってに改蔵(16)

とらうま町が「偶然禁止モデル地区」に指定された。今後、町内での偶然は一切禁止される。宝くじは絶対に当たらない。競馬は1番人気の馬が必ず勝つ。「タッチ」の達也は偶然双子なんてことはなくひとりっ子で、偶然野球に出会うこともなく、サラリーマンとして現実的な人生を送っていくというように改定されている。ところが、この地区にもやっぱり偶然はあって…!?

かってに改蔵(17)

三角関係のもつれから、改蔵を石で撲殺してしまった(?)羽美。ひとり残された羽美は、「残され島」に連れて行かれる。そこには、いろいろなことに取り残されてしまった人や物が大量にあった。そして、その中には子供の頃から現在までの各時代の羽美がいて…!?

かってに改蔵(18)

怪事件の調査に行った警察のチームが、街はずれの洋館で音信を断った!真相を探るべく、なぜか改蔵ら科特部の面々が現場に向かうことになった。その洋館は「強迫観念の館」。中に入ると、そこには強迫観念にとりつかれた人たちが、虚ろな目をしてさまよっていて…!?

かってに改蔵(19)

ディスカウントショップ「ぜにうしない」にやってきた改蔵と羽美。そこで改蔵は店員に「プライドの安売りはしてないのかなあ」と、例によって挑発。そして、その店員と「プライドの安売り街」に向かう。そこにはプライドを捨てた店や物や人の数々が…。さらには「プライドの安売り王」と呼ばれる人物も現れて…!?

かってに改蔵(20)

改蔵が「理論上可能なこと」について語りだした。例えば、片方の足が沈む前にもう片方の足を前に出せば、理論上水の上を歩くことは可能。ヨーカンを半分食べて、さらにその半分を食べて、さらにさらにその半分を食べて…そうすれば理論上永久に食べられるはず。科特部である以上、ものごとすべて理論的に考えなければならないと主張する改蔵は…!?

かってに改蔵(21)

虎馬高で次々に異変が起こりだした。床が抜け、窓枠が外れ、水道が破裂。校舎の周りは草ボウボウになり、遂には化け物が乱入してきた。これらは今まで山田さんがこまめに修理や草取りをしたり、化け物を水際でくい止めていたから起こらなかったこと。ところが、彼女が中退してしまった今、一気に問題が山積してしまったのだ!

かってに改蔵(22)

テーマは「仮」。4月、新入生と勘違いされ、仮入部の誘いを受けた羽美。ちやほやされることに味を占めた羽美は、科特部も仮入部にしてほしいと言いだした。そう、4月のこの時期は、ありとあらゆる仮行為が許される「おためし期間」なのだ!そこかしこに「仮」が横行していて…!?

かってに改蔵(23)

「天使の分け前(エンジェルズシェア)」――それはウイスキーを熟成させる過程で、年に2~3%ずつ樽の中身が揮発することを粋に呼んだ言葉。改蔵の財布の中身が、そんなに使った記憶がないのにどんどん減っていくのも、たぶん天使が持っていったのだろうと言い出して…!?

かってに改蔵(24)

目的の対象に直接パスせずに、近くにいる味方に一旦当てて、やさしいボールを供給するためにサッカーで使われるテクニック「ポストプレー」にかけて、日常に潜むダメポストプレーを暴く!!口うるさい妻に夫が!遅筆の作家に編集者が!直接言えない一言は、いったいどこにぶつけられるのか…!?

かってに改蔵(25)

街で出会った自称・不思議ちゃんの一言、「私ってよく変わってるって言われるんですぅ」に腹を立てた改蔵。本当の不思議ちゃんを見せてやるといって、彼女を羽美のところに連れて行く。そこには自分が普通であることを必死にアピールする羽美がいたが、彼女はご近所ではすでに「不思議ちゃん」を通り越し、「不思議さん」と呼ばれる格上(?)の存在であった。

かってに改蔵(26)

これからは悪の限りをつくす「ダークヒーロー」になることに決めたという改蔵。シャツを裏っ返しにして脱ぎ散らかす、牛乳パックをひし型に開ける、映画館のひじかけを両方使う…など今日犯してきた悪行三昧を披露する改蔵。そして、百貨店に「アウトローグッズ」を買いに行って出会ったインストラクターは…!?衝撃の最終巻!!