あらすじ蛇夫宮のオデッセウスの肉体を完全に憑依させたアスクレピオスの前で全く歯が立たない紫龍たち。神殺しの剣でアテナ沙織の命を奪おうとしたその瞬間、突如、蛇夫宮に黄金聖衣が集結した。一方、この時代のアテナであるサーシャを守る天馬の前に現れた天猛星ワイバーンのシャガール。天馬を一蹴し、サーシャをハーデス城に連れて行こうとし…!? それぞれの思惑が交錯する激動の最終巻!!!
やっぱり、オールドファンとしては同じようなタイトルが並んでいたら、こっちを取ってしまいますね。あの『聖闘士星矢』の正当なる続編の登場。そう、まさしく続きの作品。『リングにかけろ』が〝2〟として復活しましたが、こちらは世代変わりしていて、徐々に先代の偉大が重荷になり、オリジナルとは違うカタルシスのないラストになってしまいました。でも、こっちは続きなんですから世界観もそのまま、主人公は変わりましたが瞬も一輝もあの時のまま登場。変な気負いも感じることなく、安心して読めます。また、ストーリーの引っ張り方もあの時のままで「次、こうなるだろうな」わかっていても先が気になって読み続けてしまう。昨今、緻密ですばらしくきれいな作画をされる漫画家は多いですが、この読ませてしまう圧倒的な漫画力は漫画黄金期のトップを張っていた漫画家じゃないと出せないものだとつくづく思います。新しい要素としてはこの作品は全編カラーに。できればCGじゃなく、〝ブーメラン・テリオス〟ばりの色塗りを見たいですが、それはぜいたくかな。