あらすじ

万引きの手伝いをした過去をネタに、小悪党2人からユスられていた幅部という少年。彼の父親は人格者の教師で、父に迷惑をかけたくないとの思いから、ひとりで苦しみを抱えていた幅部と知り合った雅矢と山田は、そんな彼を救うべく一計を案じる。それは自分たちがもっと非道な悪になりすまし、カモを奪うフリをするというもの。だが逆恨みした小悪党たちは、曲がったことが嫌いな軽高のキング・古田に、雅矢たちの悪事だけを告げ口して…?
お茶にごす。(1)
「平和な心と生活を手に入れたい」と願い、茶道部に入部した最強の不良・デビルまークン!彼は暴力の連鎖から逃れ、優しさの道を極めることが出来るのか…?
お茶にごす。 2巻
お茶の飲み方、襖の開け閉め、正座などなど…茶道の心得を着実に身に付けていく雅矢。部長と接する時間も増え、次第に彼女に対する気持ちにも変化が…!?暴力なし(?)のほのぼのライフ続行中!
お茶にごす。 3巻
雅矢と山田の前に、クールでカッコ良いライバル・樫沢が出現!憧れの部長・姉崎サンをめぐって衝突か…!?
お茶にごす。(4)
ヒゲの濃さを雅矢に見抜かれ、「ブルー」と命名されたことに怒り心頭の完璧男・樫沢。だが、直接対決を申し出るも、部長に暴力禁止を誓っていた雅矢はこれを無視。なんとしても勝負をつけたい樫沢は、不良たちを使ってけしかけるが、雅矢はボコボコに殴られても律儀に誓いを守り続ける。一方、それを陰から見ていた樫沢は「オレは悪役なのでは?」ということに気付きはじめ…
お茶にごす。(5)
禅寺で夏合宿中の茶道部。薪拾いの最中に部長を襲ったスズメバチを、雅矢が掴んで投げ捨てて事なきを得たりしたのち、境内の掃除をすることに。実は右手の平をハチに刺されていた雅矢は、部長に気付かれかけてもごまかし通すことにしたが、夏帆にはバレてしまい…?
お茶にごす。(6)
茶道部の合宿最終夜、山田の熱望していた肝試しがついに決行!しかもクジ引きの結果、雅矢は念願かなって部長と組むことに!また山田は夏帆と、智花は副部長とペアになり、おどかす係になった智花たちはノリノリで作戦を練る。だが門の外には、すっかり忘れられ寺に入れてもらえない樫沢が暗闇に立ち尽くしていて…。絶叫の肝試し、ひと組めスタート!!
お茶にごす。(7)
夏祭りに出かけた雅矢は、そこで茶道部の影の薄い先輩・奥沼から「弟が不良たちにさらわれた」と助けを求められる。雅矢は彼女が誰かすら分からず、なぜ自分に助けを求めるのか不思議に思いながらもひとまず了承。だが、奥沼の携帯に不良からの電話がきたのと同じタイミングで、雅矢は浴衣姿の姉崎部長を偶然目にしてしまう。果たして雅矢が選ぶのは、憧れの部長か、見知らぬ(?)人か…!?
お茶にごす。(8)
山田が部室にひとりで漫画を読んでいたところ、副部長が入ってきた。茶碗の良さが分からないという山田に、茶道の魅力を伝えなくてはと思う副部長だが、姉崎部長ほどの知識はない彼女には、伝えたくてもうまく言葉にすることができない。その間に現れた雅矢や夏帆たちも見当違いな感想を述べだす始末で、やむなく副部長は、部で一番高い20万の茶碗を取り出して…?
お茶にごす。(9)
脅迫され続けていた少年を救い、優しい人になれたと喜ぶ雅矢。その話を聞いた姉崎部長は「どうして優しい人になりたいのかしら?」と不思議がりながらも、その一途さを嬉しく感じていた。そんな部長が、帰り道の駅のホームでベンチに腰かけていると、偶然樫沢がそこに通りかかる。だが、樫沢に声をかけられた部長は、なぜか気を失ってしまい…
お茶にごす。(10)
万引きの手伝いをした過去をネタに、小悪党2人からユスられていた幅部という少年。彼の父親は人格者の教師で、父に迷惑をかけたくないとの思いから、ひとりで苦しみを抱えていた幅部と知り合った雅矢と山田は、そんな彼を救うべく一計を案じる。それは自分たちがもっと非道な悪になりすまし、カモを奪うフリをするというもの。だが逆恨みした小悪党たちは、曲がったことが嫌いな軽高のキング・古田に、雅矢たちの悪事だけを告げ口して…?
お茶にごす。(11)
智花は、不良に絡まれたとき助けに来てくれた樫沢に、きちんとお礼を言えなかったことが気になっていた。だが、そのことを雅矢に相談すると、すぐにでも樫沢のところへ連れて行ってやるという。それはそれで親切なのだが、気が小さい智花にはそんなストレートな行動は到底ムリ。そこで雅矢は彼女をアニ研へと連れて行き、気が小さい人間同士(?)で相談させることに…
満天の星と青い空

満天の星と青い空

西森博之原作小説を完全コミカライズ! 接近する巨大隕石―― 人類滅亡が不可避な状況にもかかわらず、高校生の中澤真吾はなんの感情も持てず、その心臓は少しもドキドキしなかった。幸い隕石は大気圏突入直後に謎の爆発を起こし、人類の滅亡は辛くも回避される。だが周囲が歓喜する中、ひとり中澤は無感動な自分に幻滅していた。予定通り修学旅行へ旅立つ中澤とクラスメイトたち。ところがその日、東京でスカイツリーが崩壊するという大事件が発生して…? 原作小説は「今日から俺は!!」の西森博之氏! 作画は「何もないけど空は青い」で西森氏とタッグを組んだ飯沼ゆうき氏! 傑作サバイバル青春ノベル、コミカライズが登場!!
今日から俺は!!

今日から俺は!!

「この転校をキッカケに俺は…」今までさえなかった三橋は目立ちたい一心で金髪パーマでツッパリデビュー!そんな三橋の前にもう一人の転校生、トンガリ頭にマスクでキメた伊藤が現れて……。金髪とトンガリ頭の最強ツッパリコンビが繰り広げる青春不良コメディ!
天使な小生意気

天使な小生意気

皆が恐れる最強の不良・蘇我源造は、登校中に出会った同級生の美少女・天使恵に惚れてしまう。恵はケンカがメチャクチャ強くて言葉遣いも乱暴、それにはとても深い理由が…?でも、そんなのお構いナシの源造は、あの手この手で恵に猛アタックを開始!更に、同じく恵にゾッコンの平凡な同級生・藤木と安田も加わり、争奪戦は早くもデッドヒート!!
道士郎でござる

道士郎でござる

アメリカのネバダ州から突然、12年ぶりに日本へ帰ってきた男・桐柳道士郎。すっかりアメリカナイズされていると思いきや、なぜだか立派な(!?)武士になっていた!!通い始めた高校では、不良たちに「男の勝負」を挑み、大騒動。道士郎の主君にされてしまった同級生の健助は、いつ何が起きるか気が気じゃないorzハラハラドキドキの最強爆笑学園コメディー!
鋼鉄の華っ柱

鋼鉄の華っ柱

誰もが羨むスーパー御曹司、坊ちゃん高校生、御前崎真道!!これがまさかまさかの転落人生を味わうハメに!グループ旗艦企業の倒産を境に財産は没収され城のような御殿も失った。お国の世話になる覚悟も決めたがお付きの者達に引き留められ真道の悲しくも可笑しい逆境ライフがスタート!!
何もないけど空は青い

何もないけど空は青い

隕石の影響で“鉄”を失い普通に暮らすことが許されなくなった世界。東京から200km離れた地方都市に住む男子高生、河守仁吉(かわかみ じんきち)が真っ先に浮かべてしまうのは同級生・七ノ宮華羅(しちのみや から)のコトだった。その華羅も仁吉のことを…!? 誰もが絶望し悲観する中、人生の目的を強く持つ2人の生き様は? ネーム原作に『今日から俺は!!』の西森博之、作画に『いつわりびと◆空◆』の飯沼ゆうきが参加! 強力タッグが紡ぐ新たなる青春の足跡! 第1巻は特別に価格据え置きの32ページ増にて発売!
スピンナウト

スピンナウト

大原五月・チビだけど超怪力で、正義を愛する(?)男。田中誠・みかけはイッパシの不良だけど、実はとっても臆病な奴。そんな二人がある日突然、大きな光に包まれて、闇にすいこまれた。気がつくとそこは、地球のようで地球でない、異世界。とまどう間もなく、ヘンな紋章をつけた大男に囚われた二人は、ドレイとしてこき使われる身に……。そして一年後。五月とマコトは、ご主人様のワガママで、「闘人」として戦いの場へ駆り出された。今までガマンにガマンを重ねてきたけれど、理不尽な扱いにカンニン袋の緒も切れそうで!?
お茶にごす。
悩める最強の男
お茶にごす。 西森博之
名無し
「狩る側と狩られる側、キミはどっち」と聞かれれば、僕は当然狩られる側なわけです。生物は抑圧されることであらたな進化の可能性を得ると言われていますが、僕も中高生のころにヤンキーに対するステルス性能を獲得し、幸いなことにいままで絡まれたことはありません(かわりに、精神が不安定な人と野生動物にはよく絡まれます)。そんな僕ですから、ヤンキー漫画は好きではありません。ヤンキー漫画に描かれている友情は仲間内のものだけで、""それ以外”には向けられないからです。""それ以外”な僕がどうして感情移入できましょうか(いやできない)。  今回紹介する『お茶にごす。』はヤンキーが主人公のマンガです。でもヤンキー漫画ではありません。そこに描かれているのは「優しさとはなにか」に葛藤するひとりの青年です。  『お茶にごす。』の主人公・船橋雅矢は恐ろしい人相と人智を超えた強さで、近隣の不良から”悪魔まークン”と恐れられる男です。そんな彼の望みは『平和な生活を送りたい』ということ。しかし、その凶悪な人相に寄ってくるクズを返り討ちにしているうちに、いつのまにか修羅の道へと突き進んでしまったのです。  高校入学をきっかけにほのぼのスクールライフを送ろうと思ったまークンは、部活に入ろうと思うものの、彼の悪評は広まっており誰も目も合わせてくれません。そんなとき、茶道部の部長・姉崎さんが、誰もが恐れるまークンを勧誘したのです!公平に接してくれた姉崎さんに心打たれたまークンは茶道部に入部し、新たな最凶伝説を作っていくのです。  そんなまークンに「アンタの顔が怖いから」といつだってストレートにツッコミをいれる女の子が夏帆。ちょっとばかりガサツで活発な夏帆は、どうすれば優しさを表せられるのか、まークンと同じように悩み、同じように部長にあこがれています。  しかし、まークンが憧れる部長も、特別な人間ではありません。まークンを勧誘した時も膝が震えるほどビビっていたのです。彼女は、人に優しくすることに躊躇しないと決めただけの、普通の人間なのです。  普通なのに優しい部長に憧れた、普通になりたいまークンは、さまさまざな経験から段々と他人に優しくできるようなります。「もしかしたら、自分は人にやさしくできるかもしれない」そう思った時、同時にあることに気が付いてしまいます。それは「災いを呼びこむ自分は、いるだけで他人を傷つけてしまう」ということ。自分が他人に誤解されるのはかまわなくても、周囲の人にまで迷惑はかけられない。  部長を大事に思うからこそ、近づかないという選択をしたまークンを、夏帆は川へ蹴り落とします。そして、彼の人生を変える一言を発するのです。  以前紹介した『道士郎でござる』の道士郎とは違う、悩める最強の男の小さな一歩がとても心地よいのです。全然爽やかな風ではないのに、爽やかな気持ちになれる、不思議なマンガなのです。  それにしても、西森博之先生が描く人間のクズは本当に非道でドキドキしますね!