あらすじ

【「クリオネの告白」第3巻 】 うららのいない夏休みが始まる! 自分の言葉に後悔し、自己嫌悪に苦しむクリオネは、夏休みの間、暗闇の中にいるような気持ちになり心がどんどんと沈んでいってしまう。そんなクリオネのそばで村瀬がそっと笑いかけ…… 吐き出した言葉。降り出した雨。彼女のいない暗闇の夏に雨宿りをした。心に去来するは、嫌悪、後悔、安堵。14歳の告白の物語。※この作品には、一部、性的な嫌がらせや虐待についての描写があります。そのような表現に不安になる方はご注意ください。
クリオネの告白【単行本】 1巻

【「初恋、ざらり」のざくざくろの最新作!! 】 とある理由から性的なことに嫌悪感を抱いている中学生の栗尾寧々(クリオネネ)は 誰にもそのことを相談できずにモヤモヤした毎日を送っていた。そんなある日、不登校だったクラスメートの北川うららに同じような悩みがあることを知り、一緒に学校をサボることを提案する。寧々は初めて何かを共有できる友になるかもしれないと胸の高鳴りを感じるが、それとは裏腹にうららを性的な目で見てしまうことに罪悪感を抱いてくようになる。これは思春期の葛藤を繊細に描いた告白の物語。

クリオネの告白【単行本】 2巻

【「クリオネの告白」の新章始まる!! 】 思春期に浴びせられる父の言葉につらい日々を送る“クリオネ”は、その日々を救ってくれる存在“うらら”と友情以上の感情を持つようになっていた。その想いを秘めたまま、普通の生活をしていこうとするクリオネに対してうららは思いがけない行動をし、クリオネは困惑を隠せなくなっていく。独占欲と嫌悪感に揺れ動く感情を繊細に描いた告白の物語

クリオネの告白【単行本】 3巻

【「クリオネの告白」第3巻 】 うららのいない夏休みが始まる! 自分の言葉に後悔し、自己嫌悪に苦しむクリオネは、夏休みの間、暗闇の中にいるような気持ちになり心がどんどんと沈んでいってしまう。そんなクリオネのそばで村瀬がそっと笑いかけ…… 吐き出した言葉。降り出した雨。彼女のいない暗闇の夏に雨宿りをした。心に去来するは、嫌悪、後悔、安堵。14歳の告白の物語。※この作品には、一部、性的な嫌がらせや虐待についての描写があります。そのような表現に不安になる方はご注意ください。

クリオネの告白

暗い事情で結び付くふたりの少女 #1巻応援

クリオネの告白 ざくざくろ
兎来栄寿
兎来栄寿

ドラマ化もされた『初恋、ざらり』で一躍有名になったざくざくろさんのマンガは、血を流しながら描かれている印象を受けます。 目を背けたくなるようなしんどさにしっかりと真摯に向き合って、触れると痛みが走るそれをもがき苦しみ叫びながら掴まえて、芯を捉えてくり抜き提示してくる。そうして身を削り魂を削るようにして描いたものだからこそ、読む者の心にも鋭利に爪を立てて掻き傷を残す。そんな作品です。 詳細は違えど、この作品で描かれるうららと似たような状況に立ったときの記憶が否応もなく蘇りました。その子にとって、自分しかいないのは解る。好きでいてくれるのも解る。でも、それに応えてしまうとより深い依存となってその先は底無しの沼が待っているのも解る。そこで適度に距離を取れれば良いけれど、その選択肢は有り得ない。それによって他の繋がりも犠牲にすることも含めて無限にどこまでも受け入れるか、この瞬間に離れるその子を再び孤独に追いやるかの二択。 今ははっきりと問題とされていても一昔前なら顕在化しにくかった父親の行為の気持ち悪さや、それを看過してしまう母親の在り方、それによって家族に味方がいなくなり孤立し傷つく様なども非常にリアルで流石です。 暗澹たる部分が縁となりながら、ある種の美しい煌めきを見せるように結びついていく寧々とうららの関係性。しかし、その最中に寧々の心の中からもたげてくる激しい情動。寧々はそれをどのように扱っていくのか。それを受けるうららは果たしてどうなっていくのか。 心と魂にたくさんの火傷や切り傷を負いながら描かれた重みを味わいたい方にお薦めです。 余談ですが、今日はポケモン28周年だとか。初代ゲームボーイが描かれる1997年という舞台設定が懐かしさを催します。