あらすじ戦場帰りの元軍医、ジョン・H・ワトソンと出会ったホームズ。同居人を探すホームズはワトソンと行動を共にするが、そんな彼らの前に奇怪な“落とし物”が現れる。一方、リューイはベイカー街の浮浪児たちに起こる異変に気付き始め…!?
悲惨な生い立ちからボクシングに生きる道を見い出した主人公・リクを描いた快作『リクドウ』の著者・松原先生が作画の本作。 前作『黒鉄のヴァルハリアン』もそうだが、とにかくアクションシーンの躍動感が魅力的な著者だけに、最初推理漫画との相性はどうなんだろうと思っていたが、これがなかなかどうして良かった。 シャーロック・ホームズという、この手の題材では誰もが知っているような探偵が出てくるところもわかりやすく魅力があって良い。 (イケメンだがクセがあるのもポイント) 主人公は、ホームズの子飼いとして働く浮浪児で、推理でパシッと解決するよりは、時に泥臭く走り回ったり、時に裏社会の人間に対して危険な役回りを押し付けられたりして、推理とバトルの融合が見事だった。 推理面は、どんな少ない情報からでも真実にたどりつくホームズの頭脳が際立ち、バトルシーンはスピード感あふれる展開が圧巻な本作。 ただのバトル漫画、ただの推理漫画だけでは物足りない方はぜひおすすめします。