あらすじ

戦場帰りの元軍医、ジョン・H・ワトソンと出会ったホームズ。同居人を探すホームズはワトソンと行動を共にするが、そんな彼らの前に奇怪な“落とし物”が現れる。一方、リューイはベイカー街の浮浪児たちに起こる異変に気付き始め…!?
ガス灯野良犬探偵団(1)【ebookjapan限定特典付】

【ebookjapan限定特典付】19世紀末ロンドン。路地裏で浮浪児として暮らす少年・リューイは、とある殺人事件をきっかけにひとりの探偵と出会う。探偵の名は、シャーロック・ホームズ。リューイは下層階級を顧みないホームズを憎みながらも、犯罪と陰謀が渦巻く魔都ロンドンの浮浪児たちを救うため、彼のもとで“猟犬”として働くことを決意する。少年たちの地下街(アンダーグラウンド)ミステリー叙事詩、開幕!

ガス灯野良犬探偵団 2巻

突如現れた武闘派の少年・ジエン。彼の目的は、仲間の殺害現場を目撃した少女を捕獲して連れ帰ることだった。少女を救うべく真相を追い始めるリューイと、依頼を受け事件に参入するホームズ。だが、そんな彼らの前に中国マフィア“磁刀会”が立ちはだかる――。

ガス灯野良犬探偵団(3)【ebookjapan限定特典付】

【ebookjapan限定特典付】サーカスの劇場内で発見されたのは、ライオンに喰い殺された座長の死体だった。犯人の冤罪をかけられた軽業師の少女・アビーは、ベイカー街へ走りリューイ達に助けを求める。一方、ホームズの背後では怪しき陰謀が動き始め…!?

ガス灯野良犬探偵団 4巻

戦場帰りの元軍医、ジョン・H・ワトソンと出会ったホームズ。同居人を探すホームズはワトソンと行動を共にするが、そんな彼らの前に奇怪な“落とし物”が現れる。一方、リューイはベイカー街の浮浪児たちに起こる異変に気付き始め…!?

ガス灯野良犬探偵団

『緋色の研究』より前のホームズと「ベイカー街イレギュラーズ」 #1巻応援

ガス灯野良犬探偵団 松原利光 青崎有吾
兎来栄寿
兎来栄寿

本格ミステリ『体育館の殺人』の青崎有吾さんが原作を、『リクドウ』の松原利光さんが作画を担当する、19世紀末のロンドンを舞台にした新たなミステリ。 19世紀ロンドンといえば、コナン・ドイルが生んだ世界中に愛好家がいる最も有名な探偵、シャーロック・ホームズですね。本作は、そのホームズを助ける浮浪少年のリューイが主人公の物語です。 巻末に北原尚彦さんの解説がある通り、ホームズ正典における「ベイカー街イレギュラーズ」、ホームズからお駄賃をもらって彼を助ける1ダースの浮浪少年たちという存在からリューイは着想されているものと思われます。 レストレード警部のような原作でもよく見かけた登場人物や名前だけ言及された事件名などが登場して、原作で書かれていたわけではないけれど仄めかされていた事柄を上手く繋ぎ合わせながら補完するような立ち位置の新たなシャーロック・ホームズの物語となっています。ホームズがまた開業したばかりでワトソンと出会う前段階ですね。 とはいえ、ミステリとしてサスペンスとして、また明日もわからぬ浮浪少年が今日を必死に生き抜く物語として純粋に面白いので、ホームズをまったく知らなくても面白く読めることでしょう。本格を得意とする青崎さんらしい、質実剛健な謎解きの楽しみを味わえます。 また、松原さんの高い画力で描かれる19世紀末のベイカー街と息衝くようなキャラクターたちがとても魅力的です。リューイの目力が良いですね。ホームズも癖はありながら、ずば抜けた慧眼を発揮するところはやはり格好いいです。アクションシーンも迫力があります。 今後、原作の他の有名なキャラクターたちは登場するのか、どのように料理されて提供されるのか。非常に楽しみです。