あらすじ才能を持ちながら、売れない幽霊画を描き続ける画家・内海素馨(うつみ・そけい)。食い詰めた内海は、一度きりの贋作作りに手を染めてしまう――。丁寧な描写で描かれる贋作作りの過程と、緊迫の売買シーンは必見! 昭和初期の東京を舞台に、黒川裕美が描くアート×クライム。【著者プロフィール】黒川裕美(くろかわ・ゆみ)広島県出身。2015年、ハルタコミックグランプリを受賞。2020年、初連載作『夕凪に舞え、僕のリボン』を刊行。卓越した画力と演出力を持つ期待の新鋭。
『夕凪に舞え、僕のリボン』の黒川裕美さんの新作は、昭和初期を舞台にしたアート×クライム! 主人公は実力はありながら人気のない幽霊画ばかり描いている画家の内海馨。 恩人である女性の”子供”である撫子・杏子という少女2人と3人で暮らしていた馨ですが、家賃を3ヶ月も滞納するほどに金銭に困っていました。 いよいよ家を追い出されそうになった時、画塾の同門でもあった骨董商に自身の絵を売りに行くのですが、 そこで彼はその骨董商に絵を酷評されてしまいます。 金銭的にも追い詰められ、絵描きとしての矜持も傷つけられた馨。 そんな馨が選んだ最後の手段、それが「既に亡くなっている師匠の画風を完全にコピーして“贋作”を描き、骨董商に売りつけること」でした。 同門の骨董商に同じ手は2度も通用しないと贋作を描くのは1度きりと心に決め、贋作づくりに全身全霊を傾ける馨、そして彼に協力する撫子と杏子。 これはそんな3人の一世一代の大博打を描く作品です。 1巻まで読了