あらすじ

あるところに悩める一人の男の娘がいました 品行方正な男子高校生・麻倉 将太には人には言えないある欲望があった。それは、「女の子のカッコをして、イジメられたい」。胸の奥底に秘めたその欲望は、優等生の彼にとって決して周りには知られたくない秘密だったが、日毎にそれが膨らんでゆき…!? 作者自身の体験をベースに、赤裸々に綴られる1人の青年の性的冒険行!
毒白-ドクハク- 1巻
あるところに悩める一人の男の娘がいました 品行方正な男子高校生・麻倉 将太には人には言えないある欲望があった。それは、「女の子のカッコをして、イジメられたい」。胸の奥底に秘めたその欲望は、優等生の彼にとって決して周りには知られたくない秘密だったが、日毎にそれが膨らんでゆき…!? 作者自身の体験をベースに、赤裸々に綴られる1人の青年の性的冒険行!
毒白-ドクハク-
独白できない、歪みとされる感情と関係 #1巻応援
毒白-ドクハク- 叶齊
兎来栄寿
兎来栄寿
作者の叶齊(かなえいつき)さん自身がLGBTQのQであり、実体験を礎として描かれているという作品です。 かわいいクラスメイトの佐山さんに土下座し罵られながら足蹴にされているシーンが序盤から繰り広げられますが、その行為によって覚える感情はむしろ快感や背徳感の類であるという業の深さ。主人公の高校生・麻倉将太は学園トップの真面目な少年なのですが、本当は幼いころから女の子の格好をしたい、そしてその姿で詰られ虐められたいという誰にも言えない欲望を抱えているのです。 正に『スペリオール ダルパナ』という感じの作品です。 将太という名前からしても、親からは男らしくあるようにと願われて育てられていそうな将太の不遇を思うと居た堪れません。そんな将太の本質に気付いてしまった、2人きりで演劇部の活動を共にする佐山さんとの関係性が大きな見所です。 個人的に、第一話終盤のとある描写の解像度の高さに惹かれました。この所作をしっかりマンガで描いている作品は非常に稀有であると思います。 美少女に罵られたり蔑まれたりしたい方にとっては、特に隠れ眼鏡っ子にそうされたい方にとっては大いにご褒美となり得る作品ですし、世界の片隅で同じような悩みを持つ誰かを救う力のある作品であると思います。